2018年8月のデータによると、インスタグラムにストーリーズ機能が追加されてからたった2年間でストーリーズの利用者数は4億人を突破したようです。ストーリーズの利用者数はこれからも伸びると予測されています。
(出典: Statista)
今回は、インスタグラムのストーリーズ広告のクリエイティブを企画中の方へ、ニューヨークで頻繁に目にする「ネイティブストーリーズ広告」についてご紹介します。
目次
目次
- 1.フィード広告 vs ストーリーズ広告
- 2.フィード広告はストーリーズ広告に自動出稿される
- 3.海外では広告と気づかない自然なストーリーズ広告が増えている
- 4.ひと工夫で作れるネイティブストーリーズ広告海外事例
- 5.ストーリーズ広告の更新頻度を高めユーザーを飽きさせない
- 6.まとめ
1.フィード広告 vs ストーリーズ広告
フィード広告はCVR高、ストーリーズ広告はCTR高の傾向
フィード広告とストーリーズ広告は効果にどのような差があるのでしょうか。
フィード広告とストーリーズ広告のA/Bテストを行なった調査によると、ストーリーズ広告はCTRが高く、説明文付きフィード広告はCVRが高くなるという結果が出ています。
つまり、トラフィック増や認知度向上を目的とした場合はストーリーズ広告を活用した方が、安いCPCで結果を得ることができるということです。
ストーリーズの利用者数が増えている現在、露出効果の期待できるインスタストーリーズ広告が注目されています。
2.フィード広告はストーリーズ広告に自動出稿される
まず基本知識として、フィード広告を出稿するとストーリーズ用の画像や動画を設定しない限り、自動的にストーリーズ広告にも表示されるようになっておりその場合の表示はこのようになります。
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フィード広告で設定した画像が上部に表示されています。その下に表示されている文章が説明文です。説明文の文字数が多い場合は「…など」で省略されます。
URLが設定されている場合は、最下部をスワイプすることでページの表示が可能です。
また、Facebook広告とインスタグラム広告は共通で使うことができるので、下の画像のように「Facebookのフィード」、「インスタグラムのフィード」、「ストーリーズ」の3画面で全く同じ広告を見かけることも多いですよね。
(画像出典: buffer)
別途ストーリーズ用のクリエイティブ(画像の複数枚セットか、5~15秒の動画)を製作する時間や予算がない場合は、この広告の転用機能は大変便利です。
しかしフィードとストーリーズでは画面構成が全く異なるので、しっかりと効果を上げたい場合はクリエイティブも別で用意した方がユーザーのアテンションを引きやすくなります。
3.広告と気づかない自然なストーリーズ広告が増えている
ニューヨークでインスタグラムストーリーズを眺めていると、見た目をオーガニックストーリーズ(一般人が投稿したストーリーズのこと)に寄せるために、少し砕けた表現にしてみたり、一般のユーザーが投稿するように絵文字やGIFステッカーを使ったりしているストーリーズ広告を見かけます。
つまり、Web広告でいう「ネイティブ広告」の手法がインスタストーリーズ広告でも活用されているのです。
そのネイティブ広告の流れが、最近ではインスタグラムのストーリーズ広告でも増えてきていると感じます。
今回は、このような”ネイティブ広告っぽいストーリーズ広告”のことを「ネイティブストーリーズ広告」と呼ぶことにします。
※「ネイティブ広告」とは
普段目にしているメディアに、自然に溶け込むように表示させる広告手法のこと。
リスティング広告やフィード広告などで、他のコンテンツと表示方法は同じであっても「PR」と表記されているものがあればそれがネイティブ広告です。
スマートフォンの普及とともにユーザーがネットで手軽に情報を得られるようになり、ネットとの接触時間が増えるにつれて注目され始めました。
4.ひと工夫で作れるネイティブストーリーズ広告事例
ここではニューヨークで見かけた、ストーリーズ広告用にリッチな動画コンテンツを作る余裕がない方向けの事例をご紹介します。ユーザーライクで自然と他のストーリーズにも溶け込みながらストーリーズ映えするポイントを見ていきましょう。
4-1.ハイライトテキストや絵文字を使うパターン
これは一番頻繁に目にするパターンです。普段、一般ユーザーがインスタグラムストーリーズに動画や画像を投稿する際に使う、「ハイライトテキスト」や「位置情報のタグ付け」、「ユーザーのタグ付け」を広告クリエイティブでも用いています。他にも人気なGIFステッカーを用いている事例もありました。
4-2.ユーザーの投稿を拝借するパターン
これはボクシングフィットネスの広告ですが、ユーザーが投稿したストーリーズを、広告クリエイティブとして起用していました。元ネタがユーザー投稿の動画なので押し付けがましさがなく、最初は広告と気づかないほど自然です。
掲載記事のスクショを活用するパターン
これは化粧品やサニタリー用品を販売しているオンラインサイトのストーリーズ広告です。この広告は、WEBメディアで自社商品が紹介された記事のスクリーンショットを広告クリエイティブとして起用しています。
スマホで撮影するパターン
こちらは、日用品から洋服まで取り扱っているアウトレットショップTJ Maxxの広告です。
この広告では女性がTj Maxxで買い物している様子や、洋服を試着して「どっちがいいかな」と自撮りをしているような、普段よくユーザーが投稿するシーンをスマホで撮影して広告にしています。スマホ一台で撮影でき、共感度も高い内容なので面白いですね。
5.ストーリーズ広告の更新頻度を高めユーザーを飽きさせない
高級志向のブランドやサービスの場合は、ストーリーズ広告のために高品質の動画クリエイティブ1点を作り込むことがブランドメッセージが伝わりやすい場合もあります。
しかし、上記で紹介した事例の様に、少しの工夫をすることでユーザーに自然に見てもらえるストーリーズ広告が簡単に作れます。
季節に合わせたクリエイティブを用意するなどクリエイティブの種類を増やすことで、ユーザーへ「新鮮で」「季節感のある」「見慣れたデザインで目に入りやすい」ストーリーズ広告を作ってみてはいかがでしょうか。
6.まとめ
スマホネイティブ世代は広告に敏感で、通常広告とネイティブ広告の目利き力も高いと言われています。
一度見たことのあるストーリーズ広告をユーザーは反射的にスキップしがちです。
そのため、ユーザーにとって「真新しい」広告をなるべく高頻度で届けることが重要なのではないでしょうか。この記事がアイディアのヒントになれば幸いです。
これからインスタグラムの広告ストーリーズを始めてみようと思っている広告担当のあなたへ、ぜひ最初は省コストで始められるこの手法で投下してみてください。
PDCAの結果、良い効果が得られたものだけに絞って、リッチなクリエイティブ製作をしてみるのはいかがでしょうか。