京都の魅力を伝え、8万人のフォロワーを持つアカウント、「KYOTOSTYLE」。
その運営は、なんと、男子学生3人によって行われていました。人気アカウントに育てと上げた秘訣とは?
目次
1.ご紹介
1-1.KYOTOSTYLEご紹介
京都通がオススメするとっておきのお店やイベントを場所・価格など詳しくご紹介するフォトジェニックな京都旅メディア。 ストーリーで限定情報も発信しているアカウントです。
1-2.インスタグラムアカウントご紹介
公式インスタグラムアカウント:@kyoto_style
・フォロワー数:86,000人(2018年1月時点)
・開始時期:2016年4月
インスタグラムを運用している現役大学生の安藤さんにお話を伺いました!
2.アカウント運用について
2-1.KYOTOSTYLEができたきっかけ
なぎさ:
本日はよろしくお願いいたします!
早速ですが、KYOTOSTYLEは、どのようなきっかけでできたのでしょうか?
安藤さん:
京都で何か影響力を持ちたいな、と思ったからです。せっかく京都だし、京都は、ほかの地域にはない日本らしさがあると思うので、それを生かしたかったです。
なぎさ:
インスタグラムに特化した理由はありますか?
安藤さん:
最初はTwitterで何か紹介しようかなと思ってたんですが、Twitterで京都のお店を紹介するアカウントは山ほどあるので、これからきっとインスタグラムが来るのでは、と思ってインスタグラムを始めました。
2-2.運営体制
なぎさ:
KYOTOSTYLEは、現役の大学生が運営していると聞いてびっくりしました。具体的にどのようなメンバーなのでしょうか?
安藤さん:
そうなんです。男子学生3人で運営しています。全員京都府内の大学に通っています。
(左が取材に応じてくれた安藤さん)
インスタグラム自体していなかったので、最初は友達にたくさん聞きましたし、どっちの投稿がいい?など質問していました。
また、他の人気インスタアカウントを参考にしながら勉強しました。
なぎさ:
女子に大人気のアカウントを、男子学生3人で運営しているとは驚きです。
具体的にどのようなアカウントを参考にしましたか?
安藤さん:
『MERY』はよく見ましたね。女子受けする投稿の仕方を学びました。あとは、『北欧、暮らしの道具展』も参考にしました。
2-3.ターゲット
なぎさ:
ターゲットはどう設定されていますか?
安藤さん:
もともと決めてたのは女子大生です。自分たちと同じ年代をターゲットにしていました。
実際は少し年齢が上の方にフォローしていただいています。
なぎさ:
80%のフォロワーが女性で、25-34歳に多くフォローされていますね。
3.投稿手法ついて
3-1.投稿素材の入手方法
なぎさ:
KYOTOSTYLEに投稿されている素材は、どうやって撮っているのですか?
安藤さん:
「KYOTOSTYLEアンバサダー」に認定されたユーザーさんの投稿をリポストしています。
なぎさ:
そうなんですね。KYOTOSTYLEさんは、インスタアンテナで紹介した3つの運用型分類では、「リポスト型」になりますね。アンバサダーの方はどう集めるのですか?
安藤さん:
ストーリーで公に集めることもありますし、自分たちからお願いすることもあります。
3-2.キャプションの細かいこだわり
ここで、安藤さんが、実際に写真を投稿する様子を目の前で見せてくださいました!
なぎさ:
キャプションで工夫されていることはありますか?
安藤さん:
キャプションはとても大事にしてて、とにかく詳しく書くようにしています。
食べログなどをみて、情報整理しています。場所、営業時間、予算、最寄り駅まで。
この投稿をみて、基本的なことはわかるようにしています。
おすすめポイントも書いています
なぎさ:
とても細かいですね。ほかのサイトをみて情報を調べなくても、この投稿たけでお店のことがわかって便利です!
3-3. ハッシュタグを工夫し、人気投稿を目指す
なぎさ:
ハッシュタグで意識していることはありますか?
安藤さん:
#京都#KYOTOSTYLE#カフェなどのタグは使っています。
#KYOTOSTYLEは今25000件ぐらい投稿が集まっています。
なぎさ:
KYOTOSTYLEさんだけでなく、一般のユーザーにも「#KYOTOSTYLE」というタグが浸透していますね。
安藤さん:
そうですね。#KYOTOSTYLEでタグ付けされた投稿はリポストすることもあります。
今後は、特に力をいれるというよりは、自然に増えればいいかなと思っています。
なぎさ:
「#京都#大阪#滋賀」など、一見関係なさそうなハッシュタグも利用されていますね。なぜでしょうか?
安藤さん:
「大阪」や「滋賀」で検索した人の目に入り、このアカウントに流入してくれたらラッキーだと思ったからです。
大事なのは、ハッシュタグで検索したときに、上にでてくる9つの人気投稿に入ることなんです。いいねを集めてそこに入るために考えたことは、例えば京都カフェなら、#京都よりは投稿数が少ないから、人気投稿に入る可能性がある。500いいねぐらいでも人気投稿になることがあるんです。
なぎさ:
あまり人が投稿してないハッシュタグから攻めていく、という感じですね!
安藤さん:
今では、人気ハッシュタグの#京都でも人気投稿に入ることがありますし、#日本でも入ることもあります。
3-4. プロフィールとタグ付けの工夫
なぎさ:
KYOTOSTYLEのアカウントをユーザーに見つけてもらうための工夫はありますか?
安藤さん:
プロフィールの名前にもこだわりがあります。
京都の観光地やグルメなど、似たようなアカウントがいっぱいある中で、そこと差別化するために、このアカウントが「何を発信しているのか」をユーザーにはっきりわかるようにしました。
最初は「KYOTOSTYLE」と英語表記だったのですが、京都に来る人は、「きょうと」を漢字で調べるのではないかと思い、「京都」で調べたときに1番最初に出てくるように考えました。今は、「京都グルメ【公式】KYOTOSTYLE」というアカウント名になっています。
なぎさ:
フォロワーがほしい情報をより正確に伝えるように工夫されてますね。
タグ付けについての取り組みも教えてください!
安藤さん:
投稿に、「KYOTOSTYLE」のタグ付けをするようにしています。
ハッシュタグで検索し、いい写真を見つけたときに、タグ付けされていればアカウントに飛ぶ確率が高まるかな、と思ったからです。そこからフォロワー獲得を目指します。
なぎさ:
自分の投稿に自分をタグ付けする意味があるのですね。
4.コンテンツについて
4-1. KYOTOSTYLEがきっかけで大ヒット!
なぎさ:
KYOTOSTYLEで紹介されたことがきっかけでヒットした、という事例はありますか?
安藤さん:
#ワッフルバーや、#玉手箱スイーツはKYOTOSTYLEで紹介されたことをきっかけに、今まで片手で数えられるぐらいだった投稿が、劇的に増加しました。
この茶筅の玉手箱スイーツは、KYOTOSTYLEで紹介した後に店を実際に見に行ったのですが、
お客さんがみんな玉手箱スイーツを頼んでいましたね。お店の方からも感謝されて、とても嬉しかったです。
茶筅の玉手箱スイーツはKYOTO STYLEの投稿がきっかけで雑誌への掲載が決まりました。
なぎさ:
ものすごい影響力ですね。
安藤さん:
他の飲食店でも、店主がお客さんに「どこで知られたんですか?」と尋ねると、「KYOTOSTYLEのアカウントで知りました」と言ってくれることもあり、お店からの反響もいいですね。
飲食店側から「載せてください」と依頼されることもあります。
なぎさ:
飲食店の広報の代役になっているんですね!
4-2.ストーリーの工夫
なぎさ:
ストーリーでは、どういうことを工夫されていますか?
安藤さん:
ユーザーとのコミュニケーションを図ることを目的としています。
例えば、Twitterで、「今日は抹茶の日」「今日はアイスの日」などがトレンド入りしていれば、それを見つけてストーリーで、『今日は抹茶の日です!みなさんからのおすすめの抹茶スイーツをご紹介ください!』と募集をかけます。
するとDMがきて、それを選んでまたストーリーに載せます。
なぎさ:
ユーザー参加型ですね!
他にはどのようにストーリーを活用されていますか?
安藤さん:
ストーリーを使って、公認アンバサダーの募集をしています。それによりフォロワーの参加を図っています。
また、通常の投稿は写真を中心としていますが、ストーリーではお店や商品を動画で発信しています。
なぎさ:
動画のメリットとはなんでしょうか?
安藤さん:
お店の雰囲気や演出、スイーツの迫力は動画の方がよく伝わります。
通常投稿による写真のコメント数よりも、ストーリーによる動画へのDMの方が多く、反応が良い。
なぎさ:
そうなんですね!
今後ストーリーでやりたい企画はありますか?
安藤さん:
2017年の締めくくりとして、今年あなたが気に入ったカフェをおすすめしてください、という企画を実行しました。
またDMで集め、投稿していきたいと思います。
4-3.今後取り組みたい事
なぎさ:
今後取り組みたいことはありますか?
安藤さん:
この「KYOTOSTYLE」のようなアカウントが全国展開できたら面白いな、とは思いますね。
現在「OSAKASTYLE」のアカウントは作っています。
また、インスタグラムだけにこだわっているだけではないので、
「KYOTO STYLE」という名前を活かして、RETRIP CCHANNEL、MERYなどのWebメディアで公式ライターとして記事を書かせていただけないかな、と考えています。また、女性誌や旅行誌などでも京都特集などをかけたら良いなと思っています。
そこで京都をもっと広めていきたいなという思いがあります。
なぎさ:
インスタグラムからwebメディアへと発展する可能性もあるんですね!!
5.まとめ
- 多すぎず、少なすぎないハッシュタグを選んで、人気投稿を目指す
- ストーリー投稿でフォロワーとのコミュニケーションをとる
- キャプションを細かく書くことで、ユーザーに情報を的確に伝達する
様々な工夫によって人気アカウントになったKYOTOSTYLE。
京都を訪れる観光客に欠かせないものとなっています。
『質の良い写真のみを投稿しユーザーに届ける』リポスト型アカウントの理想的な姿だといえます。
ぜひ参考にしてみてはいかがでしょうか。