2017年は「#インスタ映え」が話題となりましたが、2018年現在、ジワジワとトレンドになってきているのが「#インスタ萎え」です。
平成ノブシコブシ・吉村崇さんが2017年11月20日千鳥・大悟さんの写真につけられたハッシュタグが最初の投稿のようであり、その後、木下優樹菜さんが夫のFUJIWARA・藤本さんと撮った写真につけた「#インスタ萎え」が話題となりました。
現在までに「#インスタ萎え」の投稿は11,270件集まっており、いま勢いのあるハッシュタグとなっていますが、
実はこのワードもっと前からTwitterでは話題になっていました!
今回は、なぜ「#インスタ萎え」が流行り始めているのかを徹底調査し、今後の国内ユーザーの動向について考察します。
目次
目次
- 1.そもそも「萎え」とは?
- 2.もともと「インスタ萎え」のニュアンスは違った
- 3.「インスタ映え」に感じるストレス
- 4.【2017年7月25日】藤田ニコルさんのツイート
- 5.「インスタ萎え」のポジション
- 6.インスタ萎えはビジネスに活かせるか?
- 7.まとめ
1.そもそも「萎え」とは?
「萎える」という言葉ですが、元々はギャル語として使われていました。
『萎えぽよ〜』や『萎え〜』など、日常生活において何か嫌なことなどがあった際にネガティブな表現として使用されていました。
現在では10代から20代を中心に”がっかりした”という意味で使われています。
2.もともと「インスタ萎え」のニュアンスは違った
「インスタ萎え」とは最近出来た言葉ではなく実は2017年6月の時点でTwitter上では投稿され始めていたワードでした。
ニュアンスとしてはこのような使い方
2017年度個人的萎えワード現時点での1位「インスタ映え」
— 日子 (@unkown_sun) 2017年6月22日
最近テレビ見てたらインスタ映えっていう単語しか出てこなくて面白くないからインスタ萎えを流行らせたい
— もる猫@低浮上🍜 (@ashitamuu) 2017年7月6日
かわいいスイーツとかおしゃれな紅茶とか大好きなんだけどその紹介記事に「インスタ映え」っていうワードが見えた瞬間に激萎えする
— つくね (@tukune_113) 2017年7月21日
“がっかりした写真”という「インスタ映え」の反対の意味としてではなく、
何でも一色単に「インスタ映え」と表現してしまう社会に対しての鬱憤が最初の「インスタ萎え」です。
3.「インスタ映え」に感じるストレス
これまでのインスタグラムは日常生活のハイライトを投稿する場所。
撮った写真をひときわ綺麗に見栄えよく写す「#インスタ映え」が求められる場所となっていました。
そういった投稿ハードルの高いプラットフォームとなってしまったインスタグラム。
2017年「#インスタ映え」が新語・流行語大賞に選ばれた時点で、インスタ映えというトレンドを作った若年層ユーザーの一部には投稿にかかるプレッシャーをストレスに感じている人もいたというデータがあります。
<source: https://marketing-rc.com/report/report-snstired-20170518.html>
ジャストシステムが実施した、スマートフォンを使用する全国の10~50代の男女1,005名を対象とした
「SNS利用による疲れやストレス」に関するアンケートによると、
インスタグラムの利用で感じるストレスの上位について
- 「おしゃれな投稿をしなければと無理に背伸びをしてしまう」(30.8%)
- 「いいね!をもらったらお返ししなければならない気持ちになりめんどくさい」(29.7%)
- 「投稿内容に対して、いかにもいいね!して欲しいという印象を受けることがある」(28.7%)
- 「見ず知らずの人からフォローされること」(28.7%)
という結果が得られました。
この調査は2017年5月に実施されたものであり、一部のユーザーはこの時既にインスタ映えに対する疲れを感じていたことが分かります。
4.【2017年7月25日】藤田ニコルさんのツイート
インスタ萎え〜〜↓↓ https://t.co/XFQ8Oz0zUK
— 藤田 ニコル(にこるん) (@0220nicole) 2017年7月25日
「インスタのっけたけどこれでフォロワー減ったらガチ萎え。笑」とツイートに対して
「インスタ映え」どころか、「インスタ萎え~~↓↓」になってしまうという危惧をしている。
このツイートに至るまでの経緯に関してはこちらの記事を参照してください
「インスタ映え」次の人気は「虫」!? カラフルでキラキラ…「インセクトグラマー」も
https://www.j-cast.com/2017/07/27304274.html?p=all
この時点で、”がっかりした写真”という「インスタ映え」の反対の意味として使われるようになり、その後ツイッター上では多くの「インスタ萎え」を含む投稿がされるようになりました。
そして今回、インスタグラム上で木下優樹菜さんが夫のFUJIWARA・藤本さんと撮った写真につけた「#インスタ萎え」が話題となった訳ですね!
4.なぜインスタ萎えが流行り始めているのか?
これまでの背景として、投稿する側もそれを見ている側も「インスタ映え」に対して飽きやストレス抱いているということが挙げられます。
今回の「#インスタ萎え」を写真に付け加えることで、今までインスタグラムの世界観とされていなかったユニークなキメていない写真もおしゃれな投稿以外の新しい投稿ジャンルとして生まれました。
同時に多くの著名人たちが「#インスタ萎え」の投稿を行なったことによって、「#インスタ萎え」を新たな投稿ジャンルとして確立し、10代を中心に投稿に拍車をかけることになりました。
では、「#インスタ萎え」はどこのポジションに当てはまるのか特徴などを一旦整理します。
5.「#インスタ萎え」のポジション
投稿素材のハードルを低くすることで人気となった機能にストーリーズ機能があります。24時間で消える投稿内容には投稿のルールもなく、いいね!という評価指標もありません。
一方で「#インスタ萎え」は今までインスタグラムの世界観とされてきたお洒落で綺麗な写真ではでなく、あくまで自然体のインスタ映えを狙っていない写真ということが言えます。
「#インスタ萎え」は写真のセンスをアピール、自慢するのではなく、
どこかちょっと惜しくて、笑顔になれそうな写真
で共感を得るという新たな投稿ジャンルです。
6.インスタ萎えはビジネスに活かせるか?
キメキメの写真だけでなくちょっと惜しいユニークな投稿がアリとなりつつある今、企業アカウントのコンセプトの幅が広くなったような気がします。
例えば、インスタ映えするスポットをインスタ映えしない商材で台無しにして”インスタ萎え“を作り出したり、
そもそもインスタ映えスポットではなくインスタ萎えスポットを作ってしまうなど!(壁に下手クソな羽の絵でも描いてみたらどうだろうか…)
アイデア次第なところもありますが、まずはインスタ萎えの本質と背景を知るところが重要です。
7.まとめ
「#インスタ萎え」流行の理由は、
何でも一色単に「インスタ映え」と表現してしまう社会に対しての鬱憤やインスタ映えに対する疲れを感じていたことが背景にあり、
その不満に対して「インスタ萎え」というゆるい新ジャンルがインスタ疲れに対する解決策としてマッチしたことで、
インスタ映えの最前線にいた若年層を中心に話題となりました。
「#インスタ萎え」とは
- キメに行かずに自然体の写真
- どこかちょっと惜しい写真
- 笑顔になれそうなユニークな写真
面白さ・あえて感 > 綺麗・お洒落
これらのポイントを抑えてインスタ映えとのギャップを表現することができたら最高のインスタ萎えです。
今後もハイセンスなインスタ萎えの投稿に期待します。