前回取材した際(2017年5月)から、インスタグラムのフォロワーが1年ほどで5万人以上増加したminneさん。そして2018年10月現在のフォロワー数は14万人にのぼっています。
この記事では、前回取材した当時と今とのアカウント運用の違いを比較し、minneさんのフォロワー増加のカギとなるコミュニティづくりについてご紹介します。
今回は、minne創業者の阿部さんとマーケティング統括をしている杉山さんにお話を伺いました。
ーー前回記事:minneのインスタグラム活用法!ファンを巻き込む秘訣はハッシュタグ?
目次
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1.この1年間におけるインスタグラムアカウント運用の変化
ーー前回2017年5月に取材させていただいた際はフォロワー数が8万5千人ほどでしたが、現在は14万人を超えていますね!急激に伸びたタイミングはありましたか?
minneさん:特に急に伸びたタイミングというのは無いように思います。インスタグラムは地道に運用し続けた結果、じわじわ順調に伸びていったのだと思います。
1-1.ストーリーズ機能、ライブ配信機能活用
ーー前回取材させていただいた際に、ストーリーズ機能やライブ配信機能などをもっと活用していきたいというお話がありましたが、この1年で利用されましたか?
minneさん:ストーリーズはちょこちょこ上げていますね。minneでは時期によって特集をするので、ストーリーズには告知や宣伝の意味もかねてその特集に関するコンテンツを投稿しています。
ーーライブ配信機能は利用されていますか?
minneさん:ライブもちょこちょこ発信しています。ライブでは、ワークショップやイベントの様子などをリアルタイムで発信しています。
ーーライブ配信機能を利用された時の反応はいかがでしたか?
minneさん:ライブ配信のメリットとして、ワークショップやイベントの様子をリアルタイムで届けることが可能という点があります。そして、コミュニケーションをしながらコメント返しもできるので、コミュニティも育てていくことができます。
また、minneではメーカーさんを呼び、素材を使ったワークショップを社内で行ったこともあります、その様子もライブ配信をしました。その際に「その商品はどこで買えますか?」などの視聴者さんからの質問にも答えながら、直接作品を紹介し、ワークショップをやっています。このように、作家さんと購入者さんのプラットフォームだけではなく、メーカーさんとのやり取りも増えているので、インスタグラムでのライブ配信の可能性は全然アリだと思っています。
1-2.ショッピング機能
ーーショッピング機能のご利用状況はどうでしょうか?また、利用効果はいかがでしょうか?
minneさん:ショッピング機能は2018年の6月5日から取り入れています。ほとんどの投稿に作家さんのインスタグラムのユーザーネームと共にショッピング機能を付けているのですが、購入側の人たちにとってショッピング機能がまだ普及しておらず、購入者さんたちが使い方をわかっていないなどのこともあり大きくサービスには貢献できていないように思いますね。
ーーもともとのインスタグラム運用と比べて、何か変わった点はありますか?
minneさん:そんなに大きな変化は無いですが、今は以前まで居なかったインスタグラムの運用専属のスタッフもいるので、前に比べたら投稿内容のクオリティーは上がって来ていると思います。minneのインスタグラムのハイライトにもショッピング機能の使い方が記載されているので、わからない人は見ていただきたく思います。
2.作家さんへの支援
次に、minneさんが行っている作家さんへの支援についてです。
前回の取材で、minneさんが大事にしていることは作家さんとお客さんのコミュニティーづくりを行う事と、作家さんの作品を、より多くの方に届けることだと伺いました。その取り組みの一つに「minneのアトリエ」があります。
2-1.minneのアトリエでの勉強会
ーーアトリエ、、、なんだか作家さんが集まってきそうですね。アトリエの場所と活動内容について教えてください。
minneさん:神戸と福岡、世田谷にminneのアトリエがあります。作家さんは自由にご利用いただくことができます。 そのアトリエでは作家さん向けに、minneで販売するにはどうしたらよいのかをレクチャーしたり、スマホでできる写真の撮り方講座を開催したりなど、定期的に勉強会をしています。作家さんが自分自身の作品を売るために、作家さんとして価値が上がれば良いなと思っています。
2-2.minneとhaco!のone+moreプロジェクト
ーー他に作家さんと一緒に行っているプロジェクトはありますでしょうか?
minneさん:はい。「minneとhaco!のone+moreプロジェクト」というものをやっています。やはりハンドメイドでものづくりをするうえで課題になってくるのは生産性や、在庫の問題なんです。たくさんの人に作品を届けたいけれど、一人で作るには限界があるという作家さんの声と、なかなか手に入れることが出来ないという購入者側の声をうまくマッチングしています。なので、「minneとhaco!のone+moreプロジェクト」では作家さんはサンプル作品の制作に注力し、 haco!さんと協力して作品の生産支援を行いました。
2-3.その他作家支援
ーーアトリエでの勉強会以外になにか行っている作家支援はありますか?
minneさん:他には、全国各地に minneの作家活動アドバイザーが飛び、全国の作家さんに対してアドバイスする支援も行っています。これによりコンテンツを広げていくことが出来ます。
3.作家さんのリテラシーの変化
ーーminneを利用する作家さんのインスタグラムリテラシーについて、昨年と比較して変化は感じられますか?
minneさん:感じます。中には数千人のフォロワーが付いている作家さんがインスタグラムのみで受注販売をしたところ、数百人からの注文が入ったというケースもあります。minneのプラットフォームを利用しなくても、作家さんとしてうまくソーシャル活用やセルフブランディングができている人が増えていると思いますね。
4.今後のインスタグラムを通しての作家さんとのつながり、展望
ーーminneさんは、今後インスタグラムを通して作家さんとどのように関わっていこうと考えていますか?
minneさん:今後も変わらず、作家さんにスポットを当て作品を届けるとこをしていきたいです。個人で活躍できるようになってくる人もいますが、minneとしてはそのあたりにあまり制限をかけたくないですね。個人の作家活動とminneを合わせて使う事で作家活動が充実し、作家活動がやりやすくなることを願っています。
ーー今後どのようなことにチャレンジしていきたいですか?
minneさん:IGTV機能を使って、オンラインワークショップを行ってみたいです。あとは、レコメンドの精度を上げて作品と出会うきっかけを増やしたいです。
ありがたい事に、minneではユーザーさんの数も作品の数も増え続けています。ですが、作品が増えれば増えるほど、その分コアな出会いが減ってしまい、本当に手に入れたいものを探しにくい状況になってきてしまいます。なので、そこのマッチングを重視したいですね。
5.まとめ
minneさんは、作家さんの負荷を軽減しつつ作家さんの活動がより良くなるためにインスタグラムを活用しているということがわかりました。
minneさんのインスタグラムのフォロワーが1年で5万人以上増えたのは、オンラインだけではなくオフラインの場でもさまざまな取り組みを通してminneユーザーやminneの購入者さんに「作家さんを応援したい」という気持ちを伝えられているからではないでしょうか。
minneさんのこれからの取り組みにも注目です!