Instagramの広告フォーマットの一つ、「コレクション広告」についてご存知でしょうか。
コレクション広告の特徴を一言で表すと、「Instagram上で商品カタログを作成できる」という点です。これにより、複数のアイテムに関するプロモーションを行いたいと考えている事業者にとってはInstagram上でシームレスな購買体験をユーザーに提供できるようになります。
そこで、今回はコレクション広告とはどのようなものなのか、基本的な仕組みを簡単にご紹介します。
目次
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1.Instagramの”コレクション広告”とは
Instagramのコレクション広告は複数の商品・サービスを展開しているコスメブランドやアパレルブランドなどにとって利便性の高い広告フォーマットで、2018年に入ってから一部の広告主を対象に試験的に導入されていました。
しかし、2018年7月に入り、Facebook社から正式に「すべての広告主にコレクション広告を利用できるようにする」とのアナウンスがあり、今後はより企業が自社の商材に合わせた広告配信を行うことが可能になります。
1-1.コレクション広告の特徴
Instagram上にはさまざまなパターンの広告が配信できますが、基本的には1つの広告で1つのアイテム・サービスのみを訴求するに留まっていました。
カルーセル形式でフィードもしくはストーリーズへ広告配信ができるようにはなったものの、その場合はユーザーが複数の商品・サービスの広告を見るために左右にスワイプする必要があり、なかなか広告主側の意図どおりの結果が得られないことがありました。
その課題を解決できるのがコレクション広告というフォーマットです。コレクション広告では、1つの広告内で複数の商品・サービスの訴求を行うことが可能になりました。
要するに、Instagram上でカタログのようなものが作成できるようになったと考えるとよいでしょう。
1-2.コレクション広告の動線
ではどのような形式なのか、実際に画面を見てみましょう。
一見、通常のフィード広告と変わらないように見えますが、コレクション広告の特徴はメインとなる画像もしくは動画の下に紐づく形で3つの別のアイテムを並べることができる点が挙げられます。
そしてそのアイテムをタップすると、画面下部から上部へとスライドする形でアイテム一覧がスムーズに表示されます。このアイテム一覧のことを「キャンバス」と呼びます。
さらにそのアイテム一覧の中から気になった商品をタップすると商品詳細がInstagram上で表示され、そこから商品を購入することが可能になります。
もしも他のアイテムを再度見たい場合は画面を下へスワイプするか、画面左上の×印をタップすれば先ほどの画面に戻ります。
また、画面下部の「Shop More 〜」というボタンをタップするとブランドの詳細画面へと遷移され、より多くの情報を得ることができます。
ここで表示された他のアイテムも購入まで完了させることができますが、再び先ほどの画面に戻りたい場合は画面左上の×印をタップしましょう。
2.コレクション広告の仕様について
では、実際にInstagramでコレクション広告を配信する際の仕様やルールなどについてご紹介します。
2-1.Instagramのコレクション広告の仕様
まずメインの画像または動画の下に表示させる複数のアイテム画像は、手動もしくは事前にFacebookビジネスマネージャから登録したカタログの中から自動で選択させることが可能です。
また、テキストに関しては90文字以内に収める必要があり、コレクション広告を使う”広告目的”として設定が可能なのは「トラフィック、コンバージョン、カタログからの販売、来店数の増加」の4種類のみです。
メインの画像または動画に関しては、正方形(1:1)もしくはフル横型/横長(16:9)で、スライドショーにも対応していますが、正方形よりも縦長のアスペクト比には対応していません。また、画像の最小幅と最小高さはどちらも500ピクセルです。
実際にコレクション広告を配信したい方は、こちらのヘルプセンターよりご確認ください。
ーー参考:Instagramでコレクション広告を作成して製品を販売する
2-2.Facebookコレクション広告との違い
実は、コレクション広告はもともと2017年にFacebook内で展開されていました。しかし、FacebookとInstagramのコレクション広告ではいくつかの違いがあります。
まず、Instagramのコレクション広告フォーマットで使えるテンプレートは「製品を販売(グリッドレイアウト)」のみです。Facebookの場合はこのほか「ビジネスをアピール」「新規カスタマー獲得」があります。
そしてメイン画像もしくはメイン動画の下に表示されるアイテムの数は、Facebookでは4点であるのに対してInstagramでは3点です。そのためInstagramに配信するコレクション広告をFacebookにも配信したい場合は表示するアイテム数を4点に設定しなければなりませんが、その場合でもInstagramのコレクション広告には3点のアイテムのみが動的に表示されるようになります。
また、Instagramのコレクション広告フォーマットは、新規キャンペーンおよび新規投稿でのみ利用が可能です。
ーー参考:https://business.instagram.com/a/collection-on-instagram?locale=ja_JP
3.コレクション広告の導入から見える今後の可能性
Instagramは2018年に入り、ショッピング機能やIGTVなどさまざまなツールをリリースしており、そこに加わったのがコレクション広告です。これらはどれも、事業者がユーザーとの接点を作り、ファンを獲得し、刈り取りまでを行う上で重要な鍵となります。
これまでInstagramマーケティングはファンの獲得、認知の拡大などが目的の中心でしたが、「商品購入」や「会員登録」といった成果を獲得できるかどうかも、今後は重要な指標になってくるのではないでしょうか。