前編では、インスタトラベラーとは何か、ユーザーはどのようにInstagramを使って観光情報を収集しているのかをご紹介しました。
前回記事:“インスタトラベラー”へのアプローチが観光ビジネスの鍵になる(前編)
後編では、実際に観光スポットをインスタトラベラーに見つけてもらう方法やインスタトラベラーを呼び込むための施策についてご紹介いたします。
目次
目次
1.インスタトラベラーが求めていること
インスタトラベラーが求めていることは、主に3つあります。
- そこで何が体験できるのか
- そのほかに何ができるのか
- ちょっとした後押し
一般的に、絶景やきれいな観光スポットをただ見に行きたいのであれば、そのような情報が掲載されている本を買ったりWebメディアを見たりするでしょう。
しかし、Instagramを活用して旅先を見つけるインスタトラベラーが知りたいのは、「そこで何ができて、ほかに何ができて、本当にそれがいいのか」という”価値のある体験”ができるかどうかという具体的な情報を求めています。
とはいえ、最初の接触時点では「お、ここいいね!」、「これ最近有名だよね」くらいに簡単に情報収集をしており、その観光地に行くことを決めていない事がほとんどです。
だからこそ、Instagramでは、そこを後押ししてくれるコンテンツが最も求められているのです。
2.インスタトラベラーと提案型コンテンツ
ではインスタトラベラーはどのような提案を求めているのでしょうか?
まずはこちらの投稿をご確認ください。
投稿されている写真はもちろんきれいなのですが、キャプションにも注目してみてください。「GWは~」や「マリンスポーツ」などシーンを提案されているので行きたい意欲高まりませんか?
こちらは当たり前のことのようで、実際のところできていないことのほうが多いのです。その写真から何を想像してもらうかがポイントではないでしょうか。
3.見つけてもらうハッシュタグの選び方
提案型のコンテンツを作ったところで、それを見つけてもらわないと意味がありません。そのためには、ハッシュタグをうまく活用しましょう。
3-1.ハッシュタグの選び方
ハッシュタグの選定ってよく悩まれますよね。そこで、適切なハッシュタグの選び方、見つけ方をご紹介いたします。
ちなみに、関連性のあるハッシュタグどうしを合わせて使うことで大きな流入原を作り出すことができるため、上限の30個までハッシュタグを設定しましょう。
たとえばインスタトラベラー関連のハッシュタグを見つけるのであれば、以下のような流れがおすすめです。
まず「旅行」と検索すれば多くの旅行の写真が出てきますので、その上部に表示されている「関連」というところを見てみます。
ここには関連ハッシュタグがいくつも表示されているので参考になります。
(図:赤枠)
ここから、たとえばさらに気になったハッシュタグ「#旅行好きな人と繋がりたい」に飛んでみましょう。
すると、また新たな関連ハッシュタグが出てきます。それぞれのハッシュタグを自分の目で確かめながら、最適だと思われるハッシュタグを選定してみましょう。
ちなみに英語のハッシュタグは、訪日観光客を狙いたい場合に有効です。このように、ターゲットとなる観光客、旅人を想像することがハッシュタグ選定においては重要なポイントです。
3-2.コミュニティハッシュタグ
最近の流行っているハッシュタグに「#タビジョ」や「#旅muse」などが挙げられます。
旅をする女子は「#タビジョ」ですし、海外に旅に出る女性は「#旅muse」をつける文化がInstagramの中で育ってきており、これらはインスタトラベラーで知らない人は居ないと言っても過言ではなく、既にコミュニティ化しています。
実は自治体でもハッシュタグをうまく活用されているケースが増えてきていますので、合わせてこちらの記事もご覧ください。
【インスタレポート】親近感を沸かせる投稿とリアルイベントの開催で大人気!葉山町のインスタグラム活用法
【インスタレポート】#たはら暮らし とオフ会開催でコミュニケーションづくり!愛知県田原市のインスタグラム活用法
自分たちでオリジナルハッシュタグを作って流行らせる動きは、非常に重要な取り組みのひとつになっています。
3-3.ハッシュタグからの流入を追う
ちなみに投稿インサイトでハッシュタグからの流入が分かるのはご存知でしたか?
この数値を見てPDCAを回していくことも重要ですので、計画を立てて実行しつつ、期待する反応がユーザーから得られるInstagram運用を目指しましょう。
4.Instagramの機能を駆使する
ここまではコンテンツとハッシュタグの活用をご紹介しましたが、そのほかにも実際に使えるInstagramの機能の活用方法についてもご紹介します。
4-1.保存機能から分析をする
インスタトラベラーは、良いと思った投稿を保存し、後からプランを組み立てます。
保存数が多い=行きたい候補なのでこちらをもとに分析しても良いでしょう。
4-2.位置情報設定を忘れない
投稿する際に位置情報は絶対忘れてはいけません。インスタトラベラーは位置情報をほぼ必ず確認します。
位置情報を確認した際に「行きたかったところと近い!」と気づくことは頻繁にあるので、位置情報の設定を忘れないようにしましょう。
4-3.アカウントのタグ付けは飛び道具
ハッシュタグからの流入の他に、旅行メディアの公式Instagramアカウントに紹介されるという飛び道具があります。
タグ付けがきっかけでリポスト/リグラムされているケースもよく見かけるようになりました。
4-4.アルバム投稿で決め手を作る
アルバム(複数)投稿をすることで複数のコンテンツ・旅先の情報を一度に紹介することができ、インスタトラベラーとしては非常に参考になります。
1枚の写真ではなく複数の写真で情報を訴求することでその場所のイメージを持ちやすくなり、旅行先としてよりいっそう検討しやすくなるでしょう。
5.まとめ
後編では、インスタトラベラーへ訴求する方法をご紹介させていただきました。インスタトラベラーの行動傾向をもとにどのようにアプローチしていくべきかご理解いただけたのではないでしょうか。
今後も観光市場が大きくなっていく中で、Instagramを活用した旅行好きユーザー、インスタトラベラーへのアプローチは重要になっていきます。
そのためには、
- 常に提案をし続けること
- 有効的なハッシュタグの選定
- Instagram機能を駆使すること
これらがInstagramでの施策の中で必要最低限なポイントとなります。
インスタ映えする景色だけでなく、その先にいるユーザーを一番に考えて発信することを心がけましょう。