日本一喋れるインフルエンサー佐藤ノアが語る「これからのインフルエンサーマーケティング」とは

インスタレポート

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近頃、SNSを活用し影響力のある人を通して商品・サービスのPRを行うインフルエンサーマーケティングに取り組んでいる企業が多く見られます。
今回は読者モデルや歌手、そしてインフルエンサーとしてご活躍されている佐藤ノアさんを独自取材。フォロワー数38万人を誇るInstagramでの独自施策はもちろん、フォロワーやインフルエンサーマーケティングに対しての考え方についてお伺いしました。

目次

1.佐藤ノアとInstagram


1997年7月9日生まれ、北海道出身。インフルエンサーとして活躍する一方、ガールズバンド「suga/es(シュガレス)」のボーカルも務めています。
Twitter(@sugales_noah)のフォロワー数は38万人を超え、YouTubeのチャンネル登録者数も28万人と、若者から圧倒的な支持を得ています。

2.佐藤ノア流、Instagramでの独自施策

佐藤ノアさんは、自身のInstagramアカウントをときどき非公開にしています。またInstagram内での独自のハッシュタグ #佐藤ノア布教運動 の投稿数は約1万件を記録。(2019年2月現在)
これらの取り組みの真意に迫りながら、Instagramをどのように活用しているのかお伺いしました。

2-1. 非公開アカウントの理由

——そもそもなぜアカウントを非公開にしているのですか?

佐藤ノアさん:
単純に、公式マークがついているフォロワー35万人のアカウントが非公開って面白くないですか?(笑)

フォロワー数を増やしたいと思ったとき、自分のことをフォローせずに検索欄から訪問して閲覧している人を、どう自分の世界に連れこみフォローしていただくかを考えました。
そして、「自分の友達が鍵垢(=非公開アカウント)だったら何を投稿しているか普通に気になるな」という私自身の日常からインスピレーションを受けてアカウントを閉ざすことを考案したのですが、そのときに活用したメディアがTwitterです。

Instagramでの活動内容をTwitterという他の媒体で匂わせ、Twitterからの新規ユーザー流入を促しました。

鍵垢の期間中はインスタライブ配信の頻度を増やし、Instagramに寄せられた投稿には積極的にコメントを返しています。フォロワー数を増やすこと自体もイベント化してファンの方と一緒に楽しみたいと思っているので、ただコメントを返すのではなく、「メンヘラ風にコメントを返す」など 私自身も楽しみながらファンの方々に喜んでもらえるような工夫をしています。

その結果、アカウントを非公開にした日にフォロワー数が約3,000人増加しました。現在(取材当時)も毎日1,000人ほど増えていて、1日の終わりに手動でフォローリクエストを全員許可しています。
許可する前にその日のストーリーズは全部消しているので、ファンの方々の中で「限られた人しか見れないストーリーズ投稿を見ることができた」という特別感が生まれ、コメントのインプレッション数が上がるという好循環を生み出すことに成功しました。

——なるほど。ファンの方々に「特別感」を感じていただくために、他に行なっている施策はありますか?

佐藤ノアさん:
実は、InstagramアカウントへのDMを全て許可しています。そして、必ず既読をつけています。既読をつけたりハートを返すことで、ファンの方々との単純接触効果が高まるからです。このような些細なこともイベント化し、ファンの方々と一緒に楽しむことの積み重ねにより、ファンを増やしています。
あとはシンプルにファンの人が普段何をしているとかが知りたいんですよね。友達ではないけれど、自分にメッセージを送ってくれるファンの人がどんな人が多いとかどんな生活リズムなのかを単純に知りたいのもあって、マメにチェックするようにしています。

2-2.#佐藤ノア布教運動

——Instagram内で約7,000件投稿されている独自のハッシュタグ「#佐藤ノア布教運動」はどのようなものですか?

佐藤ノアさん:
自分のことをもっと多くの人に知っていただくためにどのようにすればいいのかを考えたときに、ハッシュタグ投稿というファンの方々も一緒に楽しめる施策を考案しました。その際「#佐藤ノア布教運動がついた投稿に全部いいねします。そしてたまにコメントします。」と宣言しました。
実際に、いいねやコメントを返しているところを全て画面録画しストーリーズに載せています。
結果、投稿数は約1万件となり(2019年2月現在)、フォロワー数増加にも繋がりました。

3.メディアの使い分け

——現在活用しているメディアと、それぞれの役割について教えてください。

佐藤ノアさん:
現在、Instagram以外にTwitterとYouTubeも活用しています。最近はTik Tokも始めました。

Instagramでは「リアルタイムを発信するブログ」としてキャプションを長めに書くことが多いです。また、お洋服のタグつけをすることも意識しています。

Twitterでは「日常と共感」をテーマにツイートをしています。Instagramと同じ内容の投稿をして、アクティブユーザー数の確認をすることもあります。YouTubeはコスメとメイクが中心で、Tik Tokは自撮りを投稿しています。

それぞれのメディアごとに発信する情報を決めているため、どの媒体もフォロワー数の足並みが揃っています。メディアごとにマーケティングをしているので、一つの媒体を伸ばしたいときは他の媒体を活用するのが私のやり方です。

4.ファンとの関わり方

———他媒体から流入したユーザーをもっとご自身の世界に連れ込むために何か工夫していることはありますか?

佐藤ノアさん:
日常に佐藤ノアを取り込んでいただくために、ファンの方々に「おはようとおやすみを送ってほしい」と言っています(笑)わざわざ時間を使ってコメントをしてくださったりハッシュタグ投稿をしてくださるファンの方々と本音で接することは自分の中で大切にしています。

また、新しいインフルエンサーが急増する中で、ファンの方に飽きられてしまわないように、常に新しい自分を発信し続けることを意識しています。

——フォロワーを見てみると女性の方も多くいる印象を受けますが、どのように同性のファンを増やしたのですか?

佐藤ノアさん:
私は見た目よりはキャラで女性ファンを獲得したんじゃないかなと思っています。
周りを見ていて、異性のファンが多いインフルエンサーは息があまり長くない感覚がどうしてもありました。同性ファンを増やすために言葉選びを変えることからはじめました。私だったらどんな女の子が好きかな、と考えた時に言いたいことをスパッと言ったり嘘をつかない女の子は魅力的だなと思ったので、変にキャラ作りなどせず私自身の言葉で素直に発信するようにしています。良いものは良い、悪いものは悪い、など隠さずに口に出すことで信頼度が少し高まったのかなとも思えます。

主語抜きのツイートをしてより多くの人に当てはまるようなツイートをするようにも意識しています。

このような共感を求める投稿を続けた結果、多くの女性のファンの方が応援してくださるようになりました。

——なるほど。男女問わず熱量の高いファンが増えたことによって、何か達成できたことはありますか?

佐藤ノアさん:
7ヶ月でInstagramのフォロワーを10万人増やすことに成功しました。
フォロワー数20万人だった今年の春の時点で「今年中に30万人にしたい」と公言しました。心理学での学びから、人は期限を設けられていると必死に取り組むことを理解していたのであえて今年中にという期限を設けました。

職業病ですが、私は写真と文章を見ただけで、どれくらいのいいねがつくかを予測立てすることができます。この写真とキャプションを載せたらこれくらいフォロワーが増えるだろうと目安を設けて投稿しているのと、ファンの方が協力的で居てくれるお陰で公言したことは達成できています。

5.インフルエンサーマーケティングに対する考え方

——人気インフルエンサーとして多数の案件を担当されていると思いますが、インフルエンサーマーケティングに対する考え方を教えてください。

佐藤ノアさん:
「案件のプロモーション=マイナス」ではない、ということを広めていきたいと考えています。案件を隠そうとしているインフルエンサーを多く見かけますが、そうすることでインフルエンサーが案件を恥ずかしいことだと思っているようにファンの方は感じてしまいます。

私はファンがいてこその佐藤ノアです。お金をいただいて案件を進めているので、きちんと責任をもって取り組みますし、ファンの方を裏切るようなことは絶対にしません。
だからどのメディアでも自分の日常に寄り添っているものだけを紹介しています。そのため、新しい案件のお話をいただいた際は、その商品を実際に自分で試してからお返事をしています。

ファンの方々に少しでも本当の自分の考えや想いが届くように、真正面から向き合うことがインフルエンサーの最も意識するべきポイントであると思います。だから私は、「良いものは良い。悪いものは悪い。」とはっきり言うようにしています。

(↓佐藤ノアさんのストーリー投稿。このように全てを包み隠さず自分を発信している姿がファンの方の信頼につながっているのではないでしょうか。)

ストーリー1 ストーリー2

1枚目:「これ名前は伏せるけどコピーペーストで違うモデルと名前間違えてそのままの文章で撮影依頼送ってくるような美容師さんとは撮影とか全然したくないしクソ失礼だし全く行こうと思わない🙂」
2枚目:「どんな撮影でもきちんと責任をもってやりたいし私はたとえ他の人が評価していたとしても本当にいいものしかいいって言わない🐼」

——ご自身が考える真のインフルエンサーとは、どのようなものですか?

佐藤ノアさん:
真のインフルエンサーはフォロワーにインフルエンサーがいる人だと思います。SNSが発達し、数多くのインフルエンサーが存在する現代で、いかに多くのインフルエンサーをフォロワーにできるか今後のインフルエンサーマーケティングの鍵になると思っています。

私は、インフルエンサーとして「いつも気になる存在」になっていないといけないと強く思っています。ファンの方にはもちろん、私を知っている全ての方に佐藤ノアが常に頭に浮かんでいただけるようにこれからも頑張っていきます。

編集後記:

常にファンを第一に、変化の早いインフルエンサーマーケティングの領域で新しい施策を行なっている佐藤ノアさん。
今は自分を客観的にプロデュースしているようですが、対象が他人でもできると自信満々にお話されている姿を見て、自分がやっていることについてこのように話せるインフルエンサーが今後活躍されていくのではと強く感じました。
これからも佐藤ノアさんから目が離せません。

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