日本でメジャースポーツと言えば、野球とサッカーがあげられるのではないでしょうか。プロリーグの観戦ファンも競技人口も多いこの2つに比べて、その他のマイナースポーツは集客が難しく、プロモーションの一環としてSNSの活用を考えられた方も多いはずです。
今回は、マイナースポーツがファンを獲得するためのインスタグラム活用術についてご紹介します。
目次
目次
- 1.マイナースポーツがインスタグラムを活用するメリット
- 2.ツイッター・インスタグラムの使い分け
- 3.スポーツクラブの基本投稿
- 4.マイナースポーツのプロモーションに繋がる投稿とは
- 5.インスタグラム運用のトラブルを未然に防ぐには?
- 6.まとめ
1.マイナースポーツがインスタグラムを活用するメリット
中長期のブランディングが得意なインスタグラムは、上手に活用できればスポーツクラブとの親和性が非常に高いSNSになります。海外に遅れるかたちではありますが、日本でもインスタグラムを活用しファンを獲得するスポーツクラブが増えてきました。
マイナースポーツは、既存ファンの少なさからSNSでのブランディングに悩む場合が多いです。しかし、メディア露出が多くないマイナースポーツだからこそ、SNSを積極的に活用して自ら露出を増やしていくことが重要になるのではないでしょうか。
2.ツイッター・インスタグラムの使い分け
SNSでのプロモーションと聞いてまず思い浮かぶのは、ツイッターとインスタグラムです。この2つはどのように使い分けるべきなのでしょうか。
一般的に、ツイッターはリアルタイム性と拡散力に優れたメディアだとされています。そのため、ツイッターは試合の実況・解説や試合直後のインタビューなどと親和性が高いです。
最近はTVでのスポーツ観戦はスマホを片手に「ながら見」する人も多いです。リアルタイム性を活かせる投稿には、ツイッターを活用することをお勧めします。
3.スポーツクラブの基本投稿
はじめに、スポーツクラブが基本的に何を投稿しているのか事例をあげて紹介します。
インスタグラムは、投稿の世界観を統一することが大切なメディアです。投稿内容が同じだとしても、どのような世界観で投稿するかによってスポーツクラブの色が出るでしょう。
3-1.選手紹介
「選手紹介」は、多くのスポーツクラブが行う基本的な投稿の1つです。
選手の写真と名前のほか、意気込みやキャッチコピーを添えた投稿も多いです。また、選手の誕生日や記録的な成績を投稿するアカウントもあります。
View this post on Instagram
Happy Birthday🎉 Happy Birthday🎉🎉 Happy Birthday🎉🎉🎉 #Bリーグ #シーホース三河 #8村上 #村上直 #1986年12月4日
3-2.試合ハイライト
動画を用いた試合ハイライトに加え、試合日の告知や試合結果も多くのチームが行う投稿です。
3-3.練習風景・オフショット
練習風景やオフショットは選手の新しい一面が見えることもあり、ファンに親近感を持ってもらう良い機会になります。
またシーズンスポーツにとって練習風景やオフショットは、オフシーズンにもファンを楽しませるコンテンツになるのではないでしょうか。
4.マイナースポーツのプロモーションに繋がる投稿とは
では、マイナースポーツがファンを獲得するためには、いったいどのようにインスタグラムを活用すればいいのでしょうか。
4-1.ネットで話題になるコンテンツ
今SNSを活用し大きな成果を上げているのが、バスケットボールのプロリーグである「Bリーグ」です。
なんとコートが全面LED仕様になっていて、まるでアーティストのライブ会場かのような開会式で話題になりました。ここからネットやSNSで盛んに取り上げられるようになり、入場者数を大きく伸ばしました。
このように、ネットで話題になるコンテンツを作ることにより、ファンやメディア露出の増加につながります。
今回紹介した事例以外にも、BリーグのSNS活用には参考になるポイントが多いです。
ーー参考:スポーツ観戦×SNSでリアルのイベントと連動。新時代のメディア価値を創造し続けるB.LEAGUEとは?
4-2.オリジナルのハッシュタグ
チームの魅力や意気込みなどを表現した独自のハッシュタグを作り、積極的に使用することで、ブランディングや認知率アップに繋がります。
- 「#verdyfamily」(東京ヴェルディ)のような、ファンの所属意識を高めるもの
- 「#見に行こう勝つ慶應」(慶應大学ラグビー部)のような、チームの意気込みやキャッチコピーになるもの
- 「#オリ姫」(オリックス・バッファローズ),「#toraco」(阪神タイガース)のような、女性層へアプローチするもの
このようにチームオリジナルのハッシュタグを活用することで、ファンの投稿を促すことができます。
4-3.競技・ルール説明
マイナースポーツは、そもそも競技のルールがよく知られていないことも多いです。やはりルールを知っていたほうが、競技への興味を持ちやすいのではないでしょうか。
先ほども紹介した慶應大学ラグビー部は、「大学ラグビー入門」として、インスタグラムの投稿内でラグビーのルールを解説しています。
迫力ある1枚目の写真で興味を持たせ、2枚目で説明するプレーを紹介、3枚目で実際のプレー動画が見れるようになっています。キャプションによる説明も丁寧で、ルールを知らない人でも興味を持ちやすい構成です。
4-4.選手個人のSNS利用
マイナースポーツのファン獲得には、選手個人のSNS利用も一役買います。例えば先ほど紹介したBリーグでは、各チーム5名以上はツイッターを活用することになっています。
ファンは、選手の意見や意外な一面を見ることができたり、選手の投稿にコメントをつけて交流したりすることで、選手をより身近に感じるようになります。
また、アルティメット女子日本代表の田村友絵選手は、SNSで「円盤美女」として注目を集め、複数のメディアに取り上げられました。一般にあまり知られていないアルティメットというスポーツですが、その分取材記事ではルールの説明やその魅力などが語られ、結果的に競技の露出増加に繋がっています。
5.インスタグラム運用のトラブルを未然に防ぐには?
SNSと聞くと、どうしても気になるのが炎上のリスクです。選手がSNS上でトラブルを起こした場合、所属するチームのブランドを傷つけることになるかもしれません。
現在のインスタグラムには、リツイートやシェアといった拡散機能がありません。そのため、インスタグラムは他のSNSと比べて、炎上のリスクが低いメディアになります。インスタグラムの炎上に関する基本的な対策は、以下の記事を参考にしてください。
ーー参考:インスタグラムの炎上対策4選!SNSが炎上する理由と炎上した時の対処法も
スポーツ選手がSNSを活用する際には、次のような点に気をつけましょう。
- 非公開情報の漏洩(スターティングメンバーや、選手の進退など)
- 権利侵害の可能性のある投稿(著作権,肖像権,放映権など)
- 個人の発言か、チームの総意かが分かりにくい投稿
- チーム内の揉め事や不満に関する投稿
SNSの投稿は、発言の意図とは違う意味でとらえられたり、無意識のうちに権利を侵害している場合もあります。
選手個人がSNSを利用する場合は、研修などでSNS利用の知識が学べる場を設け、投稿の共通ルールをしっかりと設定するようにしましょう。スポーツクラブの公式アカウントを複数人で運営する場合も、投稿ルールの徹底が大切です。
6.まとめ
2020年に東京オリンピックを控え、スポーツへの注目は近年高まりをみせています。今は「マイナー」と呼ばれるスポーツも、これからのファン拡大・露出増加のために、インスタグラムを積極的に活用してみてはいかがでしょうか。
今回は、マイナースポーツがファンを獲得するためのインスタグラム活用術をご紹介しました。