今回は、女子大生インターンのHarukaがインスタグラム活用における20社以上の企業取材の経験を通し感じたことやインスタグラム活用におけるノウハウや有益性をコラム風にお届けします。
目次
目次
1.はじめに
インスタグラムマーケティングのインターンをここテテマーチで始めて早一年が経ちました!!
今年2月からは、インスタグラムを上手に活用している企業への取材をさせていただき、この8ヶ月間で取材本数が20件を超えました。
企業でのアカウント運用における工夫やSNSマーケティングについての取り組みを伺う中で、マーケティングの視点を少しずつ持てるようになった気がします!
今回はSNSマーケティングにおいて消費者だった私が思うインスタグラムマーケティングの有益性や成功のためのノウハウをお伝えします。
2.業界別インスタグラムマーケティング
取材を通しお聞きしてきた様々なインスタグラムのノウハウを、業界別にまとめてご紹介します。「旅行・自治体」「アパレル」「食」「その他」の4つに分けて見ていきましょう。
2-1.【旅行・自治体】アカウントで重視される共感姿勢
私自身、旅行先をインスタグラムで決めているという典型的な若者の1人。写真を撮るのが好きで旅行が好きな私にとって、インスタグラムはぴったりです。
具体的にいうと、旅行系のアカウントをチェックしてそこで紹介されている旅行地をまたハッシュタグやロケーション検索をして、どんな場所なのかを確認します。そうして「ここに行きたい!」という場所をピックアップしています。
「ことりっぷ」や「H.I.S.」また、6つもの地方自治体に取材をして感じたことは、インスタグラムユーザーとの関わりでした。ただ一方的に写真を提供してフォロワーを増やしているのではなく、他のインスタグラムのユーザーとの関わりを持つことで投稿一つとっても共感を呼ぶものになっています。
(参考;https://www.instagram.com/p/Ba5nmjAgLXz/?taken-by=cotrip_official)
インスタグラム担当者の方は皆さん、「企業のアカウントを追うよりも素敵だと思う個人のアカウントを追っています」と話していました。これは旅行系、地方創生系のアカウントの特徴のようです。
そうすることで、ユーザーが思うスポットへの共感ポイントがずれないし、ユーザー投稿と馴染むようなキャプションの付け方、ハッシュタグの付け方を考えているため、自然と投稿を見てくれる人が増えているのだと思います。
(参考;https://www.instagram.com/p/BW3fLqNBv1l/?taken-by=tahara_kurashi)
旅系アカウントを見ている人の属性は、ファッションなどの他のアカウントと違い、キャプションも重要です。写真の質の良さはもちろん、どういうエピソードが詰まっているのかを共に発信する、そういった一つの工夫により、行ってみたいと思わせることができます。
こうやって共感を呼ぶ投稿の多いアカウントのことを好きになります。そしてこのアカウントが紹介するところなら行ってみようと、自然に考えているのでしょう。
加えて、「ことりっぷ」や「H.I.S.」はじめ「葉山町」や「田原市」ではオフ会のようにリアルイベントが開催されています。SNSだけで終わらず、現実でも関係を持てるという新しいコミュニティの創成に繋がるというのは、魅力的です。
(参考;https://smp.his-j.com/common_sp/girls_trip/tabi_jyo/magazine.html)
(参考;https://www.instagram.com/p/BGv8N2RgWvx/?taken-by=hayama_official)
インスタグラムをきっかけとする現実での交流を通して各企業や各自治体がアピールできる幅が広がり、ファンを増やすことができるのはもちろん、参加する側としても「この企業のイベントに参加した!」と周りに自慢をしたくなる気持ちになるので、イベントの様子が自然とSNS上に回るものです。こうすることでファンの潜在層の獲得に繋げられます。
また、驚いたのはH.I.S.の最先端の取り組み。HISではインスタグラム上で集まった若い女性たちが好むインスタ映えするスポットをツアー化させていました。ツアーの様子をインスタグラムに挙げるのではなく、その逆でインスタグラムからツアーを作るとは消費者心理に基づく発想です。
インスタグラムで旅行先を集めているユーザーにとっては、それがツアー化されて提供されているとなれば好都合です。
2-2.【アパレル】世界観にこだわるブランディング
アパレルやジュエリーブランドがインスタグラムを運用する上で大切なのは世界観。
私自身、いつも買うブランドではないけれどフォローしているブランドは、投稿における世界観が統一されていて見ていて可愛いというものがほとんどでした。「実物を見てみたい!」と思わせる投稿がされていればブランドのイメージがアップします。
TABIOさんでは総勢11人のスタッフでインスタグラムに投稿する写真を集めているそうで、その効果により多様な写真を集めることができますし、他の写真と比較し選定された写真のため質が高いものです。
取材させていただいたブランドそれぞれが投稿の質にこだわりを見せており、ユーザー投稿と一線を画す写真にすることを意識していました。
(参考;https://www.instagram.com/tabio.jp/)
そして私が思っていたよりアパレルやジュエリーブランドでは、インスタグラムにより購買意欲を増加させるということだけでなく、ブランドそのものの価値を上げていくブランディングに力を入れていることが印象的でした。
(参考;https://www.instagram.com/apres__official/)
長期的なイメージアップの役割をインスタグラムが担っているのです。
2-3.【食】オリジナルハッシュタグで文化をつくる
「おうちごはん」や「ル・クルーゼ」「cuoca」など衣食住の食に関わるアカウントにも取材に行かせていただきました。
ストーリーやライブ配信が可能になっているので、普段の投稿に加えてレシピの配信がもっと身近にできるようになったと思います。
料理をそこまでしない私でもレシピ動画はついつい見てしまうもの。レシピ動画と料理の完成写真、どちらも載っているとわかりやすいですし、完成写真の美しさもやはりインスタ映えするのでそこからアカウントのファンになる人も多そうです。
(参考;https://www.instagram.com/ouchigohan.jp/)
そしてポイントは、オリジナルハッシュタグ!一時期はまっていた「わんぱくサンド」は「おうちごはん」編集部発祥のもの。今ではSNSはもちろんメディアで当たり前のように使われています。
(参考;https://www.instagram.com/explore/tags/わんぱくサンド/)
わんぱくサンドはおうちごはんさんがインスタグラムキャンペーンを使い広めていったもの。キャンペーンを通し、オリジナルハッシュタグのタグ付けを促すことで、新しいワードを定着化させることができます。
キャンペーンはいわば1つの文化や流行を作る形です。
2-4.【その他】インフルエンサー活用よりコラボやシーン写真が好印象
「サーティワンアイスクリーム」では、高校生や大学生など若い世代の傾向を捉えた施策がなされていました。
サーティーワンアイスクリームのフレーバーアイスクリームと人気モデルmim mamのコラボクリエイティブです。
企業アカウントをフォローしている友達は多いですが、そういった企業のアカウントと同じくらい、またそれを超えるくらい多いのが、有名人のアカウントや人気のインスタグラマーのアカウント。モデルは特にファッションの参考にしている人も多いため、フォローしている人が多いです。
正直、モデルやインスタグラマーがインフルエンサーとして掲載しているアイテムは、「本当に欲しい!」と思う時もありますが、やらせのような感覚を抱いてしまう時もあります。それがきっと世間でインフルエンサー投稿はエンゲージメントが落ちると言われる所以なのだろうなと感じていました。
(参考;https://www.instagram.com/p/BUy21k3D1XJ/?taken-by=nomde_official)
しかし、サーティーワンアイスクリームとmim mam のコラボレーションは一般のインフルエンサー投稿とは異なる、興味を惹くクリエイティブ作りがされていました。その秘訣は中途半端ではなく、モデルとアイスクリームのバランスの取れた焦点が当てられ、徹底的にこだわり抜かれた写真でしょう。
また、インフルエンサーやアンバサダーの投稿でもアパレルやコスメ商品よりか、雑貨やインテリアなどがコーディネートされている写真には好印象を持ちます。
家具の取材をさせていただいた「ベルメゾンデイズ」や「j.s.furniture」はじめ、パーティーシーンをプロモートする「Flying Tiger Copenhagen」などは、インテリアコーディネートされた写真やパーティーシーンの写真など空間の写真が多いのが特徴です。
(参考;https://www.instagram.com/p/BYqQm8QjnIK/?taken-by=flyingtigerjp)
こういうおすすめのものがあるというのを紹介する時に、商品が中心になっている写真が続くとなんとなく押し付けがましさを感じてしまうかもしれません。
けれど、シーンという場の提供をしていれば、商品を使って部屋を彩ることの楽しさが想像できるし、行動の楽しさに繋がるので、プラスのイメージがしやすいのでしょう。
3.まとめ
私が思う各業界ごとのインスタグラム活用の有益性と成功の鍵を追ってきました。
旅行・自治体系では個人アカウントを追求し、親近感を沸かせる共感姿勢、またそこから派生するリアルコミュニティの存在がポイントになっていました。
また、アパレルでは、世界観の統一性をいかに出すか素材の工夫が重要です。食やその他の業種では、コラボレーション企画の推進やオリジナルハッシュタグの活用、またシーン写真の投稿など、ユーザーに受け入れられやすい工夫が必要です。
このように、インスタグラムは最大の口コミツール、またブランディングに一役買い、さらにはインスタグラムから様々なリアルイベントや企画、はたまた文化までが生まれます。
インスタグラムにおける何面もの可能性を考えてみてはいかがでしょうか。