大阪府池田市に、一人で営まれているお洋服のお直し屋さん『Head ööd(ヘイアドウード)』。店主の個性あふれるインスタグラム活用法をお聞きしました!
目次
目次
- 1.ご紹介
- 2.アカウント運用について
- 3.自分のことを知ってもらう『@head_ood』
- 4.デニムのお直しについて知ってもらう@denim_repair
- 5.洋服のお直しと考え方を共有する@rethink_clothes
- 6.まとめ
1.ご紹介
1-1.お店紹介
Head öödは、大阪府池田市にある洋服のお直し屋さんです。店主の自宅の一角をアトリエとして活用し、リサイズ、リメイク、リデザイン、デニムリペア、補修補強、メンテナンス、オーダーなどをされています。
1-2.インスタグラムアカウントご紹介
メインインスタグラムアカウント:@head_ood
開始 2013年6月
フォロワー数約11,200人
店主の有薗さんにお話を伺いました!
2.アカウント運用について
2-1. インスタグラムを始めるきっかけ
nagisa:
アカウント開始当初のことについて、始めるきっかけを教えてください。
有薗さん: 洋服のお直しのことを知っていただきたくて始めました。
最初は、1日1個ボタンを投稿していました。
2-2. 3つのアカウントの使い分け
Nagisa:
メインの@head_oodの他にも、@denim_repairと@rethink_clothes のアカウントをお持ちですが、使い分けはどのようにされていますか?
有薗さん:
@head_ood は、私自身のことを知ってもらう、日記のような、自己紹介のようなアカウントです。最初はお洋服のお直しのことを知ってほしくて始めたアカウントですが、それほどお直しのことに触れずになってしまい、新たなアカウントを作ろうと思いました。
@denim_repairは同業者、古着屋さん、ジーパンが好きな人のために、デニムリペアの工程、考え方などを載せています。
@rethink_clothesは、純粋にお直しのことを知ってほしくて、それだけを載せていこうと思って作りました。
3.自分のことを知ってもらう『@head_ood』
3-1.フォロワーの推移
Nagisa:
現在フォロワーが約11200人いらっしゃいますが、フォロワーの推移について教えて下さい。
有薗さん:
一時、1.3万人ぐらい増えましたが、今は1.1万人に落ち着いています。
写真の質やセンス、好みをフォロワーさん向けにし続けた結果、1.3万人になりました。
Nagisa:
フォロワーさんの好みに合わせた投稿というのはどのような投稿だったのですか?
有薗さん:
家族や、子どもの写真です。このような写真はいいねがたくさんつきますし、フォロワーもぐっと増えます。
ただ、途中、これでは意味がないと気づきました。フォロワーさんを増やすためにインスタグラムをやっているのではなく、洋服のお直しのことを知ってほしくてinstagramを始めたからです。
現在@head_oodは『どんな人が仕事をしているか』ということを知ってもらうことに重きをおいたアカウントになっています。
3-2.手書き動画を始めたきっかけ
Nagisa:
Head öödのインスタグラムには、面白い手書きの動画がたくさん投稿してありますが、なぜ手書き動画の投稿を始めたのですか?
有薗さん:
私のセンスを知ってもらうためです。お客様からよく、「お任せします」と言われますが、人それぞれセンスがあるのでとても困ります。私のセンスを知ったうえで「お任せします」と言っていただけるのなら、打ち合わせでも意思疎通がスムーズにできると思うからです。
Nagisa:
手書きの動画はどうやって思いつくのですか?
有薗さん:
街中で日常的に見かけるものから思いつきます。この「女王第一」の投稿も、道で見つけた「安全第一」の看板のペンキがちょうどはがれていたのを見て、おもしろいな、と思ったのがきっかけです。
4.デニムのお直しについて知ってもらう@denim_repair
4-1.お直しの工程をすべて見せる理由
Nagisa:
@denim_repairでは、ジーパンがお直しをされている過程が動画でアップされていますね。
有薗さん:
はい。私のお直しの仕方をいろいろな方に知っていただき、ほかの修理屋さんにも真似していただきたくて公開しています。
私の方法は一般的な既存のデニムリペアの方法と比べ、5倍くらいの手間ひまと時間をかけてます。技法や考え方を公開することで、『このお店に任せたい』と思っていただければと思います。
Nagisa:
お店に来るお客様は、何をきっかけにやって来るのでしょうか?
有薗さん:
当店を知っていただく経由は、口コミがほとんどですが、ジーパンのお直しはインスタグラムのアカウントを見てきてくださる方が多いです。東京の方がわざわざ大阪まで来てくださったこともありますし、海外から直接来てくださったり、海外から郵送で送られてきたりする場合もあります。ジーパンが好きな方はこだわりがとても強いですね。
4-2.キャプションの使い方
Nagisa:
@denim_repair のアカウントのキャプションの使い方について教えていただきたいです。
有薗さん:
このアカウントだけはすべて英語で書いています。
理由は、ビンテージジーンズなどの古いジーパンを最初に触る人(修理する人)が、アメリカ人に多いからです。
国内外問わず、私の技法や考え方を少しでも知っていただき、真似していただきたいと思っています。
最近は、アメリカの、LEVI’S VINTAGE CLOTHINGさんからアカウントを見て連絡をいただき、
公式インスタグラムにも載せていただきました。
名前も出して紹介していただいて嬉しかったです。
5.洋服のお直しと考え方を共有する@rethink_clothes
5-1. 純粋にお直しのことを知ってもらいたい
Nagisa:
@rethink_clothes はどのように使い分けていらっしゃいますか?
有薗さん:
純粋にお直しのことを知ってほしくて、それだけのことを載せていこうと思って作りました。
私のお直しの方法を知っていただき、
服屋さんを選ぶように、お直し屋さんを選んでもらいたいです。
5-2.撮影方法
Nagisa:
すべてのアカウントにおいてですが、撮影はどのようにしていらっしゃいますか?
有薗さん:
スマートフォンで撮っています。あとで調整しやすいからです。人物を撮るときは蛍光灯を消して太陽光で撮り、物体を撮るときは蛍光灯で、できるだけ影が出ないようにしています。
6.まとめ
一人で運営する小さなお店でも、日本全国から、海外から、さまざまなお客さんがいらっしゃるのは、有薗さんが自らの技術を継続的にインスタグラムで発信しているからだと感じました。
インスタグラムは世界中の人々とのつながりを大切にできるツールです。
個人店こそインスタグラムをうまく活用し、大きなお店と差別化をする必要性があると感じました。