企業がインスタグラムでビジネスアカウントを持つ時代になりました。一般ユーザーの中に混じってアカウントを運用しますが、ビジネスで活用するなら最初にやっておきたい設定と準備があるのをご存知でしょうか?
一般ユーザーが気にしないような設定でも、ビジネスアカウントとして設定しておくことでスムーズにマーケティングを進めることができるようになるのです。今回はインスタグラムをビジネス活用する人向けの初期設定と準備について解説します。
目次
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1.ビジネスアカウント用の設定と準備
インスタグラムには「個人プラン」や「ビジネスプラン」が存在するわけではありません。ビジネスアカウントとして運用を始めても、基本的な機能は一般ユーザーと同じです。
ただし、同じ設定項目でもビジネス向けに活用できるものがあります。ここではビジネスアカウントとしてやっておきたい4つの設定と、アカウント運用を本格的にスタートする前の3つの準備を解説します。
1-1.ビジネスプロフィールへの切り替え
ビジネスアカウント向けの代表的な設定には「ビジネスプロフィール」があります。ビジネスプロフィールにすることで次の機能が使えるようになるのです。
- ビジネスのカテゴリや運営者の肩書きの表示
- お問い合わせボタンから直接電話発信やメール送信
- 投稿のパフォーマンスを確認できる「インサイト」の利用
- インスタグラム広告の作成
特にインサイト機能では投稿ごとにユーザーから保存された数や、プロフィールへのアクセス数などを確認でき、マーケティングに役立てることができます。
インスタグラムの設定画面に移動し「アカウント」をタップ。
続いて、一番下の青文字「ビジネスアカウントに切り替える」をタップします。
ここではビジネスアカウントの説明があります。ひと通り読んだら「次へ」をタップ。
ビジネスのカテゴリを選び、「次へ」をタップしましょう。
さらに、ビジネス用のメールアドレスも設定します。
最後にフェイスブックとの連携画面です。連携するとフェイスブックページが作成されますが、連携しない場合は「今はFacebookにリンクしない」をタップすればOK。
最後に「ようこそ」と表示されたらビジネスプロフィールへの切り替え完了です。
1-2.他のSNSとの連携
インスタグラム以外にもツイッターやフェイスブックのビジネスアカウントを運用している人もいるでしょう。SNSはそれぞれで特色が異なるので、複数のSNSを運用することでより広く認知してもらうことが可能です。
そこで、インスタグラムと他のSNSを連携することで、次のメリットがあります。
- インスタグラムに投稿すると他のSNSに自動投稿されるので、投稿作成時間の短縮
- ユーザー層の違うSNSへアプローチして認知度の拡大
- ユーザーから拡散してもらいやすい
設定画面を開き「アカウント」をタップします。
「リンク済みアカウント」の項目へ進みます。
ここでは他のSNSとの連携状況をチェックできます。色がグレーのものは連携していないアカウントです。ここから連携したいSNSをタップしましょう。(例としてツイッターと連携します)
他のSNSと連携するときには、実際にそのSNSにログインする必要があります。自動でログイン画面に切り替わるため、ログイン情報を入力しましょう。その後認証コードが必要な場合は登録されている番号やメールアドレス宛に認証コードが届くので、入力します。
最後に「連携アプリを認証」をタップ。
「リンク済みアカウント」へ戻り、色が付いていたら連携完了です。
1-3.コメントのフィルター設定
コメントに誹謗中傷や人を不快にする言葉などが書かれていたら、企業のイメージダウンにつながります。そこで、コメントのフィルター設定をしてみましょう。
設定画面を開き「プライバシー設定とセキュリティ」をタップ。
続いて「コメントコントロール」をタップします。
ここではコメントの各種設定ができます。
コメント許可の対象:投稿にコメントできる人を制限できる。
コメントをブロックする相手:特定のユーザーのコメントを他のユーザーから見れなくする。何度も迷惑なコメントをしているユーザーがいるときに。
フィルター設定の初期設定では、自動的に不適切なコメントが非表示にされる設定になっています。それに加え、NGワードなどを設定したいときには「手動フィルター」を利用しましょう。
手動フィルターをオンにすると、特定の言葉やフレーズを入力できるようになります。また、報告が特に多い言葉を自動にフィルターにかけ、その言葉が使われたコメントを非表示にすることも可能です。
あらかじめNGワードを他のユーザーに見せないようにすることで、企業のブランドイメージを守ったり、炎上の予防をすることができます。
1-4.二段階認証
アカウントの安全性を高めるのが二段階認証です。悪意のあるユーザーからの乗っ取りやスパムなどを防ぐことができます。
アカウントを乗っ取られると悪用されたり最初から作り直しになったりするだけでなく、企業の情報も抜かれる可能性が高いので、ぜひとも最初に設定しておきたい項目です。
まずは設定画面で「プライバシー設定とセキュリティ」をタップします。
セキュリティの項目から「二段階認証」をタップ。
二段階認証についての説明です。「スタート」から進みましょう。
続いてセキュリティの強化方法を選択します。ここでは電話番号にセキュリティコードが送信される「SMS」を選ぶのがおすすめです。
電話番号を設定していない場合は、ここで電話番号を入力しましょう。
すると、早速セキュリティコードが送信されます。記載されているセキュリティコードを入力しましょう。
最後に「二段階認証はオンになっています」の表示が出てきます。「次へ」で進みましょう。
リカバリーコードの確認です。リカバリーコードは設定の初期化などの際に使用するので、スクリーンショットで保存するかメモするなどして控えておきましょう。
設定画面に戻り、二段階認証の横のボタンがオンになっているのを確認したら完了です。
1-5.分析ツールの導入
インスタグラムには標準機能として「インサイト」という解析ツールがありますが、正直インサイトだけではより詳しいマーケティングの効果などを計測することはできません。そこで、ビジネス活用向けの分析ツールの導入を検討してみましょう。
現在、多くの企業がさまざまな分析ツールを出しています。多くの分析ツールで共通してできることは、
- ハッシュタグ分析
- 投稿分析
- エンゲージメント分析
- フォロワー推移分析
- インフルエンサーの特定・分析
など。
分析ツール選びはこちらの記事を参考にしてみてください。
Instagram分析ツール7選!質の高いSNSマーケティングへの近道
1-6.KPI(目標)の設定
「周りがやっているから」「ただ何となく」という理由でインスタグラムの運用を始めても、目標が定まっていないのでなかなかインスタグラムマーケティングはうまくいきません。本格的に運用をスタートする前にKPI(目標)を設定してみましょう。
あなたはインスタグラムをビジネスに活用することで、どんな効果を得たいのでしょうか?
- リピート率を10%上げる
- 新規購入者を15%増やす
- 売上を前年対比50%上げる
など、具体的な目標を設定してみましょう。
ここで注意したいのが「フォロワーを1000人増やす」「リーチを30%伸ばす」といった、インスタグラム内で完結する目標は設定しないこと。インスタグラムはあくまでマーケティングツールの1つであり、そこからビジネスにどんな効果をもたらしたいのかを考えるのがポイントです。
1-7.アカウント運用ルール
最後の準備として、アカウントの運用ルールを作ってみましょう。インスタグラムにはコミュニティ規約がありますが、それとは別に独自のアカウント運用ルールを決めることで、ユーザーに対して誠実な運用をすることができます。
また、「統一感を出すために白を基調とする」「リポストするのはこの条件に当てはまる投稿のみ」など、投稿に対するルールを決めるのもおすすめ。アカウントに統一感を持たせ、整理された印象になるので、ぜひこういったルールを決めて運用してみてください。
2.まとめ
インスタグラムは登録すればすぐに始められる反面、マーケティングとしての効果を出したいなら初期設定や前準備が大切です。少々手間はかかりますが、スタートダッシュを切ることができるでしょう。
ここで挙げた項目を参考に、ビジネスアカウント向けの設定と準備を行ってみてください。