ドラマや漫画などの宣伝にインスタグラムを活用するケースが増えてきていますが、最近では少し変わったアカウント運用をしている作品も現れてきています。
そこで、今までとは一風違う「キャラクターアカウント」の実例とその運用のポイントをご紹介します。
目次
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1 ドラマ番組編
今までテレビ番組の宣伝のためにスタッフが「撮影の裏側」のような形で行うインスタグラムアカウント運用は多くありましたが、最近では登場人物になりきったアカウントも見かけるようになりました。
1-1. 「花のち晴れ」
「花のち晴れ」は大人気シリーズ「花より男子」の続編として放映されているドラマです。
>>花のち晴れ公式サイト
主な視聴者層がインスタグラム利用層と一致していることもあり、インスタグラムでも話題となっています。
実は以前、インスタアンテナでは社会的ブームを起こしたドラマ、「逃げるは恥だが役に立つ」のSNS活用についても紹介をしたことがありました。
ところが、「花のち晴れ」のインスタグラムアカウント運用が「逃げ恥」のインスタグラムアカウント運用と違うのは、「逃げ恥」がキャストのオフショットや放送日のカウントダウンを投稿するスタッフ運営のものであったのに対して、「花のち晴れ」は主人公・江戸川音のアカウントであるという点です。
そこでは「#音グラム」 と称し、江戸川音の私生活が垣間見える写真が中心に投稿されています。
実はこれらの投稿はドラマの展開とリンクしています。
放送後、視聴者は「#音グラム」を通じて音の気持ちや葛藤に触れ、コメントで反応するという今までとは違う番組との関わり方が生まれました。
Twitterで視聴者が反応をツイートするように、花晴れファンがそれぞれの感想を共有し共感する場としてコメント欄が使われています。
1-2. 「おっさんずラブ」
今期話題となったドラマ「おっさんずラブ」も、インスタグラムマーケティングを行なっています。
@ossansloveというドラマアカウントとは別に、吉田鋼太郎さん演じる黒澤のアカウント「武蔵の部屋」も作られている点に特徴があり、
なんとドラマアカウントをはるかに超える51.3万フォロワーを獲得しています。(2018年6月現在)
田中圭さん演じる”はるたん”の無防備な寝顔も投稿されており、多くの反響を得ています。隠し撮りというレア感、黒澤とはるたんの関係性の変化が伺える裏アカウントに視聴者が面白みを感じているのは明らかです。
2. 漫画編
キャラクターアカウントはドラマに限りません。インスタグラムで4コマ漫画を投稿しているアカウントでもキャラクターアカウントが利用されています。
たとえばインスタグラムで人気のバラシ屋トラヤさんによる漫画シリーズ「新人さんとバイトリーダー」では登場人物であるバイトリーダー瀬野のアカウントが登場しています。
こちらは「花のち晴れ」や「おっさんずラブ」と比べ、漫画の内容とインスタグラムの投稿がより密接にリンクしています。
これは「新人さんとバイトリーダー」第78話の一コマですが、漫画の登場人物のアカウントで写真が投稿されるという斬新さが読者にうけています。
バイトリーダー瀬野ファンも多く、この第78話で瀬野が着ているTシャツも販売されました。
創作漫画でキャラクターアカウントを利用すると読者は惹きつけられ、熱心なファンの獲得することができます。
漫画「新人さんとバイトリーダー」というよりはバイトリーダー瀬野というキャラクターのファンが増加し、こうしたグッズ販売に繋がっています。
3. キャラクターアカウント運用のコツ
ドラマ番組や漫画にとどまらず、注目してもらえるキャラクターアカウントの運用のためのポイントが2つあります。
1つは「リンク性」、もう1つは「独自性」です。
3-1. リンク性
おそらく、視聴者・読者がキャラクターアカウントに求めているものは公式アカウントにはない裏話感でしょう。そこでポイントとなってくるインスタグラムアカウント運用が、物語とのリンク性です。
「だからこんなセリフだったんだ」「ほんとはこういう事考えてたんだ」といった物語で描かれていない設定や伏線をキャラクターアカウントで共有することで、キャラクターアカウントの面白さ、話題性が増します。
3-2. 独自性
たとえば、「おっさんずラブ」のドラマアカウントでは撮影風景やキャストのクランクアップ情報などが投稿されており、ドラマの放映情報を中心とした情報が発信されています。
一方、「武蔵の部屋」のアカウントでは黒澤部長による”はるたん”に関する写真のみが投稿されていますが、注目するべきはそのキャプションです。
若者の間で流行した「#彼女とデートなうに使っていいよ」、「〇〇だお」、「35億」などのネタを50代のおじさんが絵文字とともに乙女チックに投稿しているというギャップの面白さ、ドラマアカウントにはない自由さが視聴者にウケています。
そういったキャラクターアカウント独自の投稿を見たくてフォローしているユーザーは多いのではないでしょうか。
4. まとめ
「花のち晴れ」「おっさんずラブ」「新人さんとバイトリーダー」など、話題になっている3作品のキャラクターアカウントの運用方法についてご紹介しました。
日々、作品を世に送り出しているクリエイターの方は、これらを参考にインスタグラムアカウントを運用することで、多くのファンを獲得できるのではないでしょうか。