多くのイベントを開催し、横浜の観光地としても人気の商業施設、横浜赤レンガ倉庫にインスタグラムの運用法や、キャンペーンとの関連を伺ってきました!
目次
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1.ご紹介
1-1.企業ご紹介
歴史的建造物から誕生し、現在ではショッピングやグルメだけでなく様々なイベントを楽しむことのできる横浜赤レンガ倉庫。昨年には開館15周年を迎え、観光地としても人気のスポットの1つです。
(HP:https://www.yokohama-akarenga.jp)
1-2.インスタグラムアカウントご紹介
公式アカウント:@yokohamaredbrick
フォロワー数:約1.5万人
開始時期:2015年11月27日
今回は株式会社横浜赤レンガ イベント事業部・広報担当の本多さんにお話を伺いました!
2.経緯
2-1.インスタグラムを横浜赤レンガ倉庫に足を運ぶきっかけに!
Haruka:
インスタグラムの開設はおよそ2年前ですが、どういった経緯がありましたか?
本多さん:
もともと、Twitterは2010年以来運用を続けていたのですが、そこで横浜赤レンガ倉庫にまつわる写真をアップしたところ他の情報よりもユーザーの反応が良かったため、インスタグラムにも目をつけました。
写真と相性の良いインスタグラムにおいて投稿をすることによって、横浜赤レンガ倉庫の魅力発信や、認知の拡大、ブランディングをさらに促進できるのではないかと考えています。
また、コミュニケーションツールとしても認知しています。インスタグラムにおいてコミュニケーションを図ることで横浜赤レンガ倉庫を訪れるきっかけになってほしいと考えています。横浜赤レンガ倉庫は、観光客が訪れることも多く、商業施設という側面だけでなく、歴史的建造物である建物や横浜港に面したロケーション、またイベントの開催などの文化的機能も担っていることが特徴ですので、あえて施設内に入っているショップの紹介などで販売促進に繋げるのではなく、横浜赤レンガ倉庫自体の魅力を伝えることに重点を置いています。
2-2.キャンペーン開催で普段の20倍のフォロワー獲得
Haruka:
フォロワー数の推移はどのような形でしたか?
本多さん:
2015年末に開設してから、2016年10月に5,000フォロワー、そして2017年4月に10,000フォロワーを達成し、同年12月に15,000フォロワーを獲得しました。
横浜赤レンガ倉庫自体のターゲット層は、観光地ということもあり、国内外問わず老若男女の方です。一方で、インスタグラムでは、国内の若年層に訴求をしており、実際インサイトによると、25歳から34歳の方がボリュームゾーンになっています。地域としては、横浜市の方が中心となり関東圏にお住まいのユーザーさんが多い印象です。
今後は、オリンピック開催にあたりインバウンド拡大も視野に入れつつ、海外のフォロワーさんも増やしていきたいです。
Haruka:
月々どの程度、フォロワーさんが増加しているのですか。
本多さん:
平均して月に500名ずつくらいです。しかし、この間のクリスマスマーケットにおけるキャンペーン開催時には、12月の1ヶ月間で2,000名ものフォロワーさんが増加しました。増加率としては4倍近くで、キャンペーンの効果を実感しました。
Haruka:
なるほど!他にフォロワー増加のために行なっている施策はございますか。
本多さん:
一般ユーザーさんに対し、いいね!をつけるようにしています。また、横浜赤レンガ倉庫に関する投稿をしてくださっているユーザーさんの中で、コメント欄に横浜赤レンガ倉庫の印象や、その日の1日の様子などを書いている方もいらっしゃるので、皆さんがどのように楽しんでいるのかをソーシャルリスニングしています。
また、ハッシュタグ付けにも気を使っています。Twitterに比べ拡散力が弱いインスタグラムでは、ハッシュタグ経由で認知していただくケースが多いと思っています。ですから、上限の30個まで各投稿につけるようにしています。
施設関連のキーワードはじめ、横浜やみなとみらいなどのロケーションを表すもの、また、トレンドや季節にあったキーワードの中から人気投稿欄に載りやすいようなものを探しています。
3.エンゲージメントの高い投稿とは?
Haruka:
投稿に使用している写真素材は、インスタグラム用に撮影されたものでしょうか。
本多さん:
基本的には、私がインスタグラム用に一眼レフで撮影しているものです。
イベントの際にカメラマンさんにお願いをすることも時々あります。
今まで300ほど投稿してきて、エンゲージメントが良くなる傾向にある写真の構図などは感覚的に理解できてきましたので、フォトジェニックなものを投稿できるよう考えています。
具体的には、横浜赤レンガ倉庫のロケーションがわかる写真や、夜景の写真はユーザーの反応が良いです。他にも、赤レンガ倉庫の建物自体の魅力が伝わる写真やイベントの際の写真もいいね!数が伸びると感じています。
日々の投稿でも最近では安定して1,000いいね!に到達できるようになってきました。インサイトで、投稿ごとのインプレッションや、リーチ数、エンゲージメント、フォロワー数などをチェックしています。
数値的な目標ですと今後は、国内の商業施設の中でフォロワー数No.1になれば良いなと考えています。
4.クリスマスキャンペーン開催でおよそ3,000もの応募数を獲得!
Haruka:
12月にクリスマスマーケットに合わせたキャンペーンを行われていましたが、初めてのインスタグラムのキャンペーンだと伺いました。どのような理由からインスタグラムキャンペーンを企画したのですか?
本多さん:
以前まではTwitterにおけるリツイートキャンペーンを行っていました。リツイートキャンペーンでは、拡散がされやすくインプレッション数が多く獲得できる一方で、懸賞アカウントも多くどのくらいのアクティブユーザーさんの目に止まっているのかが疑問視されるところです。
そのため、比較的フォローしているアカウントの情報がよく見られ、エンゲージメント率の高いインスタグラムでキャンペーンを行ってみようと考えました。
そこで、横浜赤レンガ倉庫で行われるイベントの中でも非常にフォトジェニックなクリスマスマーケットに合わせ、ハッシュタグキャンペーンを行いました。横浜赤レンガ倉庫のアカウントをフォローしていただいた上で、規定のハッシュタグ#赤レンガクリスマス をつけて、横浜赤レンガ倉庫でのクリスマスマーケットの思い出を投稿してもらいました。
Haruka:
キャンペーンにおいて当初、どのようなKPIを設定していましたか?
本多さん:
必ず横浜赤レンガ倉庫にイベント期間中に訪れなくてはならないという条件つきでしたので、2,000件ほどをKPIとして設定していました。恵比寿ガーデンプレイスさんや六本木ヒルズさんなどの他の商業施設のキャンペーン事例を参考にしながら決定しました。
結果として、3,000弱のご応募をいただき、想定していたKPIよりも大きく上回ることができました。
また、開催期間の始めから投稿数は多く、土日に来場者が多い影響もあって徐々に右肩上がりに伸びていった印象があります。実際の投稿数の変化を示したのが下記のグラフになります。
Haruka:
どのように告知をされていたのですか。
本多さん:
告知はホームページはじめ、インスタグラムやTwitterといったSNSでの告知、横浜赤レンガ倉庫におけるイベントのチラシの中でキャンペーンの情報発信を行なっていました。しかし、応募数の伸びに一番貢献したのは、イベント時に設置されていたテーブルにキャンペーンを呼びかけるステッカーを用意していたことだと思います。
実際にクリスマスマーケットに来ていただいた人が、キャンペーンの存在に気づいてくださり、その日の思い出として投稿をしていただけたのだと思います。
Haruka:
キャンペーンにおける効果はいかがでしたか。
本多さん:
アンケートを行ったわけではないため、計り知れない部分ではありますが、例年に比べイベント開催の初日から多くの来場者が足を運んでくださいました。その一因として、インスタグラムにおける告知の効果があったのではないかと思っています。
自らのアカウントにおけるイベントの告知だけでなく、重ねてキャンペーンを開催したことで、多くのユーザーさんがクリスマスマーケットの存在を認識してくださったのではないでしょうか。
キャンペーンにおいても設定していた目標値より大幅に上回る結果となり満足しています。
5.まとめ
商業施設でありながら、多くのイベントを開催し文化的機能も担っている横浜赤レンガ倉庫。インスタグラムを活用することで、横浜赤レンガ倉庫やその周辺の魅力を伝え、集客を促していました。
中でも、キャンペーンを開催したことにより、フォロワーの増加率が4倍へと変化したことや、イベントに訪れる人の増加などが効果として表れています。
イベントと関連させキャンペーンを行うことで、さらなる魅力発信やユーザー投稿の広がりを実感することができると考えられます。