目を引くお菓子やパンのインスタグラム、cuocaさん。1年間で1万人までフォロワーを伸ばしたその戦略についてお話を伺いました!
目次
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1.cuocaとは?
1-1.企業のご紹介
店名の『cuoca』はイタリア語で料理を作る人を意味し、料理で誰かをもてなす人を『クオカさん』と定義しているそうです。手作りお菓子とパンの専門店というコンセプトの元、こだわりの材料販売、ワークショップやスタジオレッスンなどを行っています。
1-2.インスタグラムアカウントのご紹介
インスタグラム公式アカウント:@cuoca_official
開始:2015年10月
フォロワー数:1万4千人(2017年5月現在)
今回はインスタグラム運用担当者の外口さんにお話を伺いました!
2.インスタグラムの運用について
2-1.潜在層であるプレクオカさんもターゲットに!
Haruka:
運用を開始したきっかけと経緯をお伺いしたいです。
外口さん:
インスタグラムのアカウントは2年ほど前からクリスマスやバレンタインなどのイベントのタイミングで開設し、存在はしていたのですが、しばらく機能していない状態が続いており、昨年の6月から本格的にスタートしました。
昨年5月段階でフォロワーさんは23人でしたが、そこから今1万人以上フォロワーさんを増やせたんです。
インスタグラムを通して『プレクオカさん』と私たちが呼んでいる人たちを取り込んでいこうということが、インスタグラムの目的です。
今、お菓子作りやパン作りにはまっているクオカさんだけでなく、興味を持っている段階のこれからクオカさんになるであろう方、プレクオカさんもターゲットにしています。
cuocaのファンづくりをできればと思っていると同時に、今クオカさんであるインスタグラムのユーザーさんたちとのコミュニケーションの場にしたいと思っています。
Haruka:
年代的にはどの世代の方が多いのでしょうか。
外口さん:
今一番多いのは、35歳から44歳の方が多く、その次が25歳から34歳の方という感じです。
2-2.1年間で1万人のフォロワーを獲得!
Haruka:
昨年6月から始めたということですが、現在5月段階でフォロワーさんは1万人を超えています。この1年の中でどのようなフォロワー増加の成長が見られたのでしょうか?
外口さん:
週に1度インサイトでフォロワー数などを計測しており、それをグラフ化したものを見ていただくとわかるのですが、8月で少しあがり11月でグイッと上がり、その後のクリスマス、バレンタインのイベントシーズンの時にまたさらにフォロワーさんが増加したという形です。
11月はいわゆるハウトゥー動画を投稿したころなんです。オンラインショップで、事前にアンケートを実施し、ユーザーのお悩みに動画や写真付きテキストで応える「お悩み解決コンテンツ」というものを公開しました。生クリームの塗り方など、そのコンテンツの一部分をインスタグラムでも投稿しました。
Haruka:
やはりハウトゥー系の動画は人気なんですね。
外口さん:
そうですね。以前デリッシュキッチンさんとコラボさせていただき、その配信もしたのですが、今の時代に動画で料理を見せるということは不可欠なのだと感じています。
しかし、その中でも料理の流れをすべて配信するというよりか、料理手順の中で難しかったり困ったりしていらっしゃるところが多い部分を取り上げて載せる方が、ユーザーさんの反応が良いですね。
Haruka:
他に動画は活用されていますか?
外口さん:
クリスマスやバレンタインの時には、cuocaのお菓子作りキットの使い方を載せました。
2-3.他SNSサービスとの比較
Haruka:
他のSNSも扱っていらっしゃいますが何か違いはありますか?
外口さん:
フェイスブック、Twitter、インスタグラムではその中にいる人に違いがあると感じています。
フェイスブックはもともとのcuocaのファンでいらっしゃる方が多いと思いますし、Twitterでは情報好きな方が集まっているという印象があります。
インスタグラムはアクティブなユーザーさんが集まっていると思います。
その中でも私たちのインスタグラムの特徴は30代のユーザーさんが多いということですね。
3.フォロワーを増やすcuocaの工夫
3-1.丁寧なキャプションの背景とは?
Haruka:
キャプションを拝見したところ、とても丁寧に書いていらっしゃるという印象を受けたのですが、何か意識していらっしゃることはあるのですか?
外口さん:
上から目線にならないようにということを意識しています。
というのも、今はそんなこともないのですが、cuocaはプロも使う上質な材料でお値段も安価でないということと、パティシエスタッフが開発したレシピということがあり、一時期お高い印象がついてしまっていたことがあるのです。
こだわりはもちろん持ち続けていますが、今色々なレシピサイトが発達している中で、お客様たちと目線を同じにしてその中で毎日お菓子に触れている私たちスタッフが考案するレシピというものも身近に感じていただければと思っています。
実は最近投稿したコーヒーわらび餅も、ゴールデンウィークに出勤していたスタッフが暑いのでさっぱりした夏らしいおやつをといって作ったものなんです。
Haruka:
コメントの返信も細かくしてらっしゃいますか?
外口さん:
『このレシピを知りたいです』といったコメントが多いのですが、オンラインでレシピを取り扱っているものは『オンラインをご覧ください』とお伝えすることが多く、扱っていないものに関しては、コメント欄にレシピをご紹介しています。
3-2.ユーザーさんのチェックもフォロワー増加のカギ!
Haruka:
ユーザーさんの投稿はチェックしていらっしゃいますか?
外口さん:
ハッシュタグは2つ #cuoca とカタカナの #クオカ があるのですが、その中で弊社に関係のありそうな投稿にはいいねをつけるようにしています。
ハッシュタグ付けがされていなくても、cuocaの商品が使われているものが投稿されていましたらいいねをつけますし、そうではないお菓子やパン作りの投稿にも反応することもあります。
Haruka:
フォロワー増加につながっている実感はありますか?
外口さん:
そうですね。こちらが反応をしたことをきっかけにフォローしてくださる場合は、とても多いです。
4.コンテンツにおける差別化!
4-1.cuocaのコンセプトに合うコンテンツとは?
Haruka:
コンテンツに関してお聞きしたいです!
外口さん:
cuocaがレシピとして持っているもの、スタッフの日常の中にあるレシピの大きく2つに分かれます。
たまにワークショップの告知をしていますが、インスタグラムを通してご応募してくださる方もいますし、またその投稿にいいねを付けてくださるだけでも、知ってもらうという意味で効果はあると思っています。
Haruka:
コンテンツの特長として意識していることはありますか?
外口さん:
私たちのコンテンツは決して華やかでテーブルコーディネートされていて彩り豊かでというものではないと思っています。
『おいしくて安心で素敵』なものを目指しています。私たちのお客さんたちは、子供に食べさせても大丈夫なものというのを気にしていらっしゃる方が多いので、cuocaらしいものを投稿しています。
Haruka:
毎月のお誕生日のグリッド投稿をされていますが、その狙いは何ですか?
外口さん:
狙いは企業アカウントとしての差別化が大きいところです。
あとは、お菓子作りはやはりお誕生日にするという方が多いと思うので、私たちからお誕生日の方におめでとうを伝えたいという願いです。
このグリッド投稿に対して、コメント欄で『今月お誕生日なので嬉しいです』と伝えてくださる方も多いのでコミュニケーションにもなっていると感じています。
4-2.内側の作り手の見えるアカウントが魅力!
Haruka:
どこか他のアカウントでチェックされている企業さんはありますか?
外口さん:
同業アカウントだとcottaさんやTOMIZさんもチェックはしていますし、また別種ですが北欧暮らしの道具店さんや土屋鞄製作所さんのアカウントはチェックさせていただいています。
投稿している人の内側が見えるという点で参考にしたいと考えています。
5.ストーリーやライブ配信の活用が今後の目標!
Haruka:
今後の目標や取り組みたいことはありますか?
外口さん:
ストーリーをバレンタイン時に1度、100種類のチョコレートの食べ比べイベントの様子を投稿したのですが、その時反応は良かったので、またコンテンツを集めて投稿していきたいです。
また、インスタグラム上でフォトコンテストなどを実施していくのも面白いと思っています。
目標としてはフォロワー数の増加とエンゲージメントの増加ですね。
6.まとめ
戦略的に効果測定を行い、1年間で1万人までフォロワーを増やしてきたcuocaさん。
お話の中から、ユーザーさんのチェックを頻繁に行いアクションをしていることはとても効果的に認知を高める方法だと感じました。
また、企業のコンセプトに合った投稿のコンテンツやキャプションがされていること、グリッド投稿をうまく活用されていることがフォロワー増加の理由なのではないでしょうか。