#hiratsukagoodハッシュタグキャンペーンをはじめ、インスタグラムでプロモーションを行う平塚市。今回は、自治体としてのインスタグラムの運用について伺いました!
目次
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1.ご紹介
1-1.平塚市ご紹介
(湘南ベルマーレひらつかビーチパーク)
「手をつなぎたくなる街 湘南ひらつか」をスローガンにシティプロモーションを進めている神奈川県平塚市。
湘南ベルマーレひらつかビーチパークや湘南平でのフォトスポット制作やインスタグラムでのフォトコンテスト、PR動画の公開等を通し、「人と人とのつながりの温かさ」を伝えています。
1-2.インスタグラムアカウントご紹介
インスタグラム公式アカウント:@hiratsukagood
フォロワー数:2,488人(2017年7月時点)
アカウント開設時期:2016年7月27日
今回はインスタグラム運用を担当している企画政策部秘書広報課の橋本さんにお話を伺いました!
2.投稿手法について
2-1.シティプロモーションを若者世代に
Haruka:
アカウント開設に至るまでの経緯について教えてください。
橋本さん:
ご紹介にもあずかりましたように、平塚市では、2016年7月に、「手をつなぎたくなる街 湘南ひらつか」のキャッチコピーとロゴマークが決まり、シティプロモーション活動を本格的に開始しました。
去年のことになりますが、ちょうど「フォトジェニック」という言葉が一般にも認知され若者世代を中心に人気を集めてきていたこともあり、私たちもインスタグラムに注目をしました。
インスタグラムを通じて若い方たちにも、当市の持つ魅力を視覚的・直感的にアピールしていこうというのが大きな目的です。
そのため、20代から30代までの方をターゲット層として認識しています。
実際インスタグラムのインサイトを見ても、25から34歳、次いで35から44歳の年齢層が厚いですね。
2-2.フォロワー増加のタイミングは?
Haruka:
フォロワーはこの1年を通しどのように変化してきましたか?
橋本さん:
年度の切り替わる3月31日に2,000人を超え、現在2,500人弱ですので、のんびりですがキリ良く増えている印象を受けています。
また、以前、FMヨコハマさんの番組で当市のインスタグラムの取組みについて取材をお受けしたのですが、放送後にインスタグラムを開いてみたら何十人という単位でフォロワーが増えていたことがありました。メディアの力はやはり大きいですね。
2-3.心地いい距離感を意識したコメントやコミュニケーション
Haruka:
キャプションについて気を付けていることはございますか。
橋本さん:
役所ですと、どうしても堅いイメージが世間一般であると思いますので、長すぎることや説明くさくならないようにすることに気をつけています。
言葉遣いも投稿に合わせて使い分けています。真面目な話では丁寧語を使いますし、ちょっとした投稿には冗談交じりにタメ口を使うこともしばしばです。
友人でも他人でもない、適度な距離感になればいいと思っています。
Haruka:
ユーザーさんからのコメントには返信していらっしゃいますか。
橋本さん:
自治体としては返信しないのが定石なのですが、コメント等にはできる限り返信しています。
また、平塚市に関連のありそうなハッシュタグを探しいいねやコメントを残したり、関係のあるロケーションで投稿されたものも、基本的に毎日チェックしています。
3.投稿コンテンツについて
3-1.投稿写真における工夫
Haruka:
投稿コンテンツはどのように集めているのですか?
橋本さん:
基本的には、一眼とiPhoneを使って撮影しています。また、広報担当がいますので、そこで撮影した画像のストックを使用することもあります。
撮影するときには、風景自体を撮る時はメインとなる風景の奥の方まではっきりと映るようにすることに気を付けています。人や物を撮る時は、対象が少し浮き上がる程度に背景をぼかす等、投稿の質を高める工夫をしています。
Haruka:
それらの投稿の中でいいねが多く集まる写真はどのようなものですか。
橋本さん:
やはり湘南の海の写真ですね。みなさん、平塚といえば湘南の海というイメージの結びつきが強いと思いますし、海の写真はインスタグラムと相性がいいのだと感じます。
また、いいねがつきやすい写真の傾向等は把握するようにしています。
3-2.フォトスポット企画で話題性を
Haruka:
平塚市らしい何か独自の取り組みはございますか?
橋本さん:
当市には本格的なボードウォークがあるビーチスポーツのメッカである、湘南ベルマーレひらつかビーチパークと、湘南随一ともいえる眺望を誇る湘南平があります。
昨年、その2か所に2つずつ、市内出身の気鋭のペインター、オノルイーゼさんとコラボしたカラフルなフォトスポットを制作しました。多くのWebメディアや雑誌等に取り上げていただき、話題性のある企画となりました。
また、実際にインスタグラムを見て県外からこのフォトスポットに足を運んでくださった方もいました。
「SNS映え」という言葉がここまで一般的になりますと、絵になる場所、写真に収めたくなる場所を求めて旅行先を決めることもあると認識しています。
逆に言えば、今まで市内、県内程度の認知度だった観光スポットも、インスタグラムを通し情報が到達していくことで、大規模な範囲でアプローチできる可能性を秘めていると感じています。
3-3.意識している他アカウントは?
Haruka:
気になっている他の自治体や観光協会のインスタグラムアカウントはありますか?
橋本さん:
県内では葉山町さんが全国的に有名です。また、愛知県田原市さんのアカウントも素晴らしく、見ているとだんだん住みたくなってきます。
最近は多くの自治体がインスタグラムを運用するようになってきましたが、差別化は特に意識していません。平塚市の名所や魅力はじめ、日常を切り取り続けていけば、自然と他のアカウントの差につながっていくのではないかと思います。
4.#hiratsukagoodフォトキャンペーン
Haruka:
インスタグラムハッシュタグキャンペーンについて伺いたいです!
橋本さん:
当市の運営する公式アカウントをフォローしていただき、ハッシュタグ#hiratsukagoodを付けて投稿していただきます。
その中から優秀な写真を選ばせていただき、当市で制作したPR動画やガイドブック、写真展に採用するというものです。写真展では、写真に投稿者のユーザー名・撮影場所・いいね数・コメントを併記し、インスタグラムのユーザーインターフェースを再現した展示となっています。
(昨年12月の市役所本館での写真展の様子)
シティプロモーションは、市民自らが主体的に参画すべきものであり、行政が押し付けていくものではありません。
ですから、このようなインスタグラムのキャンペーンを通し、それぞれが気軽に「おらが街」の魅力を発信できます。私たちはそのきっかけ作りをできればと考え、始めました。
Haruka:
現在キャンペーンを通し、どのような効果を体感していますか?
橋本さん:
現在、投稿数が10,000件を超えました。
市民の方がシティプロモーションの流れを生み出す起爆剤として機能しつつあります。
以前、市外から転入してきた人が、#hiratsukagoodのハッシュタグを参考に週末に市内巡りをしているという話を聞きました。とても感慨深かったですね。
5.ブランド力の強化が今後の目標
Haruka:
インスタグラム運用における今後の目標について教えてください。
橋本さん:
インスタグラムありきというよりは、大前提として他の施策があり、そこから派生してインスタグラムに絡めていければと思っています。
平塚市は、湘南に位置する街として認知されている実感はありますので、そのブランド力を一層高めていくことが重要だと感じています。
ブランド力を高めることで、平塚市を多くの方に知っていただき、住みたい街としてプラスの印象を持っていただければと思います。
6.まとめ
地方自治体や観光協会におけるインスタグラム活用が着実に普及してきている中で、平塚市ではハッシュタグキャンペーンはじめフォトスポットの企画等先進的な活動をしているように感じました。ブランド力を高め観光地の情報発信の仕方をぜひ参考にしてみてはいかがでしょうか。