こんにちは。テテマーチ株式会社でSNSマーケティングに従事しているふくままさひろです。
昨今、「インフルエンサーマーケティング」というワードをよく目に見かけるようになり、一つのマーケティング手法として市民権を得てきているようにも感じています。
実際にこのインフルエンサーマーケティングを積極的に活用して成功している企業様もいらっしゃれば、実施したけどあまり効果が見られない、あるいはイマイチどのように実施すれば良いか分からない担当者様もいらっしゃるかと思います。
今回、この「インフルエンサーマーケティング」を実施する際のポイントを5つに分けてご紹介させていただきます。
目次
目次
1.インフルエンサーマーケティングとは
「インフルエンサーマーケティング」のお話に入る前に、そもそも「インフルエンサー」とは何かについてもう一度整理していきましょう。
定義も様々ですが、上記の一部を抜粋すると
他者や一般社会に大きな影響力を及ぼす人や事物のことを指します。近年では、とくにインターネットマーケティングの分野で使われ、ブログや動画サイト、ソーシャルネットワーキングサービスを始めとするCGM(Consumer Generated Media/消費者発信型メディア)において、他のユーザーへの“クチコミ”の影響力が大きいキーパーソンのことをインフルエンサーと呼びます。
つまり、クチコミ等の影響力が強い人を使ったマーケティング手法のことを「インフルエンサーマーケティング」と定義することができるでしょう。本記事では、上記定義を前提に話を進めさせていただきます。
2.施策実施の際に注意すべき点
では、実際にインフルエンサーマーケティング施策を実施する際に、注意すべきポイントを解説していきたいと思います。
インフルエンサーマーケティングを実施にあたって「誰をキャスティングするか」という点が一番重要になってきます。そしてその際に最初に頭に置いておかなければならないポイントは
「フォロワー数が多い=影響力が強い」
という方程式は必ずしも成り立つとは限らないということです。確かにフォロワー数は一定の物差しにはなりますが、一概にそれだけでは影響力を図ることはできません。
それでは、順にインフルエンサーをキャスティングをする際にチェックするべきポイントを説明いたします。
2-1.施策の目的を考える
これはインフルエンサーマーケティングに限った話ではないですが、そもそも「何故その施策を実施するのか」の目的を考えましょう。認知拡散のためなのか、商品理解を促進させるためなのか、「何の目的でインフルエンサーマーケティングを実施しようとなったのか」をしっかりと認識する必要があります。
インフルエンサーマーケティングは「手段」であって「目的」ではないはずです。
しっかりと「何」を「どのように」インフルエンサーに紹介してもらい、世の中にどのような文脈で広げていきたいのかを考えましょう。
2-2.インフルエンサーのライフステージを分析する
インフルエンサーにお仕事を依頼する際、その人のライフステージをしっかりと把握しましょう。
その人は今「学生」なのか?「主婦」なのか?「モデル」をやっているのか?「性別」は?「年齢」は?どのようなステージにいる人物を考えることで、依頼内容が適切かどうかが判断できます。
例えばですが、学業を本分とするが学生に対して「ギャンブル」のプロモーションを依頼するのはナンセンスでしょう。依頼したいプロモーション内容が、インフルエンサーのライフステージに適しているかを考えましょう。
2-3.インフルエンサーのフォロワーを分析する
「2-2.インフルエンサーのライフステージを分析する」ではインフルエンサーのライフステージ(その人がどんな人か)の分析について説明をしました。では、その上で次はインフルエンサーのフォロワーの分析をしましょう。ライフステージの分析については、施策を実施する際にはチェックしている担当者も多いと思いますが、このフォロワーの分析というのが意外に盲点です。
例えばですが、ライフステージは同じ
「女性、モデル、25歳の女性A」
同じく
「女性、モデル、25歳の女性B」
がいたとしましょう。
ライフステージ的にはこの2名は同じなので、どちらをキャスティングしても良いように思えるかもしれません。
しかし仮にAさんは、オススメコスメの紹介や化粧のハウツーについて中心に投稿をしていて、Bさんは自撮りや少し露出の多いセクシーな写真中心に投稿をしているとしましょう。
するとAさんのフォロワーは恐らく女性で、コスメや化粧に興味関心が高い人が多く集まっていることが想定されます。対してBさんのフォロワーは、男性が半分くらいを占めている可能性もあります。
投稿のコメントを良く見てみると、その人に対してどのようなフォロワーが付いているか判別できるケースも多いのでチェックしてみると良いでしょう。また実施を依頼したいインフルエンサーに対して、フォロワー属性のインサイトを共有してもらう手もアリです。
2-4.インフルエンサーの世界観を尊重する
前述「2-2.インフルエンサーのライフステージを分析する」のライフステージのお話と重複する部分もありますが、PRしてもらいたい商品が依頼したい人との世界観とマッチするかを考えなければなりません。
特にInstagramは自分のフィード(投稿写真の並び)で世界観を形成し、自己表現している人が多いです。こちらの世界観を壊してしまう依頼はインフルエンサーに嫌がられてしまう上に、フォロワーの反応率も下がってしまう傾向があります。
ある程度訴求したい内容は予め伝えつつも、投稿の内容については全て規定を定めるのではなく、インフルエンサーのセンスを信じて一任することをオススメします。
2-5.インフルエンサー自身にファンになってもらう
そもそもですが、インフルエンサーマーケティングとは「インフルエンサーという第三者の声」を通して、商品の良さを広げることができるのが強みです。
しかしながら、発信する本人が「本当に商品のことを良い」と思っていなければその熱量は半減します。PR依頼の際、その商品が本当に良いものであるということを、担当者は熱量を持って紹介することが大切です。
また、インフルエンサーに対して1回の投稿依頼のみで終わるのではなく、長期の契約やパーティー等に招待をしてブランド自体を好きになっていただけるように心がけることも大切です。
3.まとめ
昨今流行りを見せているインフルエンサーマーケティングですが、上記のポイントをあまり深く考えずにプランニングをしてしまうと失敗に陥るケースも少なくありません。
インフルエンサーは「広告媒体」ではなく、「人」です。
出稿媒体としてではなく、共にブランドを盛り上げる「パートナー」として仕事を依頼することが成功への鍵になってくるのではないでしょうか。