Instagram運用の成果を正しく評価してもらう「目標」の設定方法【SINIS活用事例 – タビオ株式会社】

SINIS活用事例, インスタビジネス活用

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タビオ株式会社は、靴下に特化した企画・製造・販売を行い、「靴下屋」や「Tabio」といったブランドを日本全国に展開しています。なかでも靴下屋は約250店舗も直営店を持ち、イギリス、フランス、中国にも進出。

今回は、靴下屋のInstagram公式アカウントを運営する藤田久美子様に、実店舗をお持ちの企業ならではのInstagram活用や、ショップスタッフとの連携方法、Instagramに対する社内理解を得るための調査・情報共有について伺いました。 

Instagramアカウント「靴下屋 / made in japan」について教えてください

藤田様 もともと靴下屋のInstagramアカウントは、有志のスタッフが運営していた「靴下屋TOKYOガールズ」というアカウントに将来性を感じ、2020年4月に公式アカウント化したものなんです。
会社として「オンラインでの購買体験に力を入れていきたい」という意向があり、担当者を決めることになった際に、オンラインストアの販促を担当していた私に声がかかり、従来の業務と兼務で担当になりました。

現在は3人体制で、私が投稿担当、他の2人が撮影・制作担当です。

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撮影・制作担当のお2人。

オンラインストアでは、VMD(商品のビジュアル面での打ち出し方を企画する業務)、撮影立ち合い、他社ブランドとのコラボレーション企画などを担当しており、全業務のうち3割ぐらいの時間をInstagramの運用に割いています。

アカウントは手作り感にこだわり親しみやすい雰囲気を目指していて、主に「靴下を含めたコーディネートを見せるスナップ写真」「靴下を履いた足元を見せる写真」「靴下のみを見せる置き画」などを投稿しています。
公式化してから1年間で、フォロワー数は8,000から3.3万まで成長しました(2021年4月現在)。 

私が担当していたオンラインストアの課題は、お客様がストア上で目的の商品にたどり着くのが難しいことでした。
扱っている商品が靴下のみなので見分けがつきづらく、靴下の種類に関する検索キーワードもなかなか思い浮かばないからです。たとえば実店舗で「この靴下が欲しい」と思っていただいて、それを後日オンラインストアで探そうにも、どうやって探せばいいか分からないという状況になることが多いのに悩んでいました。

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オンラインストアの様子。確かに、靴下ばかりが並ぶと少し見分けがつきづらい。

しかし、お客様がInstagramを利用すれば、保存しておいた欲しい商品の写真を見つけ、ショッピングタグをタップしてすぐに商品ページまでたどり着く、といったスムーズな購買体験を提供することができます。店舗でスタッフにInstagramを見せて「この商品が欲しいんですが」と声をかけてくださるお客様も多く、Instagramと靴下との相性の良さを実感しています。

最近では、Instagram上で紹介した商品がオンラインストアの売上ランキング上位に食い込むようにもなり、Instagramの売上貢献が数字にも表れるようになってきました。 

Instagramの目標設定において、SINISをどのように活用されましたか?

有志が運営していた「靴下屋TOKYOガールズ」を公式アカウント化した時には、社内から「10万フォロワーを目標にしてほしい」という要望をもらっていました。この「10万」という数字に明確な根拠はなかったのですが、それが実現可能なのかも判断がつかなかったので、まずは同業他社の実態を知ることから始めました。

SINISを導入する前は、他のアパレルブランドのSNS担当者に直接話を聞きに行ったり、他社のInstagramアカウントのフォロワー数の推移を毎日手入力で記録したりしていました。
しかし、効率は悪く、なかなか思うようにデータを集めることはできていませんでした。

そこで、効率化のためのツールを検討していたのですが、SINISの「競合アカウント分析」の機能を知りました。
月単位での契約なので、もし自社に合わなければすぐに解約できると思い、試しにPROFESSIONALプランを契約しました。すぐに面談を設定してもらい、詳しく使い方を教えていただけて助かりました。

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SINISの「競合アカウント分析」機能。他社アカウントのフォロワー数などが一目瞭然。

他社アカウントを登録したところ、時間をかけて手入力していた他社のフォロワー数のデータが自動で収集できることに感動しました。
また、それまでは取得できていなかったフィード投稿の「いいね数」「コメント数」などのデータも見られるようになり、フィード投稿の目標設計にも役立つことが分かりました。
 
最終的に決まったKGIは、フォロワー数を2.5万人にすること。KPIはフィード投稿の平均エンゲージメント数800、エンゲージメント率2%です。
これは、「競合アカウント分析」で確認できる他社のフォロワー数の伸びや、「ダッシュボード」で分析できるフィード投稿のエンゲージメント率などを参考に設定した数値です。

当初、要望をもらっていた「10万フォロワー」という目標の無謀さについては、自社よりもブランドとしての知名度が高いアカウントなどを引き合いに出しながら、「このブランドでも10万フォロワーは達成できていません。それぐらい難易度が高いんです。」と、数字に基づいて伝えるようにしました。
結果、上司にもしっかりと納得してもらうことができました。

自社アカウントの数値だけ見ていると「もっと頑張らなきゃ」と思ってしまいますし、「もっと頑張れないのか?」と言われても反論できませんよね。
でも、他社アカウントの状況を知っていれば「これが適切な目標です」と自信を持っていうことができるんです。

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靴下屋アカウントのフォロワー数推移。右肩上がりでフォロワーが増加していることが分かる。

2021年2月までに達成することを目標としていましたが、見事に達成することができました。正しい目標設計ができていたおかげだと思います。

現在も「競合アカウント分析」を使い、①フォロワー10万以上のアカウント、②自社アカウントとフォロワー数が近いアカウント、③靴下ブランドのアカウント、という3カテゴリのアカウントの数値状況を定期的に確認しています。
様々なアカウントの状態を定量的に把握することで、Instagram運用を俯瞰して理解することができるようになります。

SINISを利用したフィード投稿の分析方法について教えてください

公式化する前のアカウントでは、基本的に「靴下を含めたコーディネートを見せるスナップ写真」のみを投稿していたのですが、公式アカウント化した後はそれに加えて「靴下を主役にしたコーディネートを見せるスナップ写真」「靴下を履いた足元を見せる写真」「靴下のみを見せる置き画」など、異なった見せ方をプラスしました。
商材が靴下のみということもあり、見せ方が短調になってしまうとフォロワーに飽きられてしまうからです。

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これら、複数の見せ方を試し、そのデータをSINISで分析したことで、反応のよい投稿の傾向が明らかになっていきました。
 
たとえば、複数枚の写真を投稿する際には、「靴下を含めたコーディネートを見せるスナップ写真」を1枚目に置いた投稿よりも、「靴下を履いた足元を見せる写真」を1枚目に置いた方がエンゲージメント率が高くなります。

これは、多くのアパレルブランドがコーディネート写真を投稿しているため、同じような投稿をしても注意を引きづらくなり、靴下屋らしさも薄れてしまうためだと考えています。
実店舗ではお客様から「この洋服に合う靴下が欲しいのですが」と声をかけていただくことが多いため、コーディネートへの関心が高いと予想していただけに、この結果は意外でした。

親しみやすい世界観を維持するため、スタッフ自身が撮影をし、編集もスマートフォンのアプリで行っています。「公式の情報」というよりも「スタッフのおすすめ」として発信していきたいと考えているのですが、SINISのデータで「この投稿は反応もいいだろう」と思った投稿でしっかり成果が出ると、とても嬉しいですね。

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今は週に1度は必ずSINISにアクセスし、データを見るようにしています。

実店舗やショップスタッフとの連携について教えてください

公式アカウントの「靴下を含めたコーディネートを見せるスナップ写真」は、実店舗での接客時に靴下を使ったコーディネートを提案してもらうために活用してもらっています。
アカウント運用でもそれを意識し、「さっき買ったアイテムに合う靴下」として提案できるよう、トレンド感や季節感のあるコーディネートを投稿するように心掛けています。

また、アパレルブランドのショップスタッフのアカウントは、多くのフォロワーがつくようなアカウントに成長することも珍しくないですし、スタッフ自身を好きになってもらうことが店舗のファンを作る重要なきっかけにもなるので、スタッフアカウントの重要性は高いです。
そのため、スタッフアカウントの育成も、アカウント運用同様に重要な仕事です。

過去には『ショッププレス通信』として公式アカウントでエンゲージメント数が高い投稿の特徴を紹介したり、Instagramを分析する際に注目すべき数字について解説する資料を共有したりしていました。
ショップスタッフのみがフォローできるアカウントで、スタッフアカウントの運用に関する質疑応答をするためのインスタライブを行ったこともありました。

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実際にショップスタッフに送付していた「ショッププレス通信」。

ただ、スタッフアカウントを無理に成長させようとしすぎないことも重要だと思います。
スタッフアカウントは本来、発信することが好きな方が自発的に取り組んでくれるような施策なので、義務感ではなかなか続かないものです。
あんまり厳しいレギュレーションなどを設けず、ある程度はお任せしてしまった方が上手くいくことが多いように感じています。

ショップスタッフがアカウントを持ってくれていたことで、ファッション系のまとめアカウントに取り上げられやすくなる、という意外な効果もありました。
まとめアカウントはなるべく「個人の投稿をピックアップしたい」という編集意図があるようで、公式アカウントに「投稿画像を使わせてください」とお問い合わせをいただく機会は多くありません。しかし、スタッフのアカウントにはよく問い合わせがくるみたいです。
これによってまとめアカウントのUGCが生まれ、それが新規顧客の獲得につながっています。

インフルエンサーとのコラボ企画を成功させる秘訣はなんでしょうか?

韓国人デザイナーでインフルエンサーでもあるLee Yezi(イ・イェジ)さんが手がける雑貨ブランド「she said that」とコラボした商品を告知・発売した際には、フォロワー数が急増し、大きな売上にもつながりました。

このコラボでは、とにかくインフルエンサーのファンの方に喜んでもらえるように、靴下屋の個性よりも「she said that」の個性を尊重した商品を開発し、それをクリエイティブにも反映していきました。目指したのは「she said thatの店舗に並んでいても違和感のない商品」です。
これにより、イ・イェジさん自身にも商品を気に入ってもらえ、こちらが頼まずともご自身のアカウントで商品の告知をしてくださり、自然に商品の情報が拡散していきました。

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告知・発売の際には、靴下屋のInstagramアカウントに多くのファンの方が訪れてくれるだろうと思っていたので、それに合わせてプロフィールや過去の投稿画像を整えるなど、おもてなしの準備もしていたのも良かったと思います。

今は、大手メディアなどでプレスリリースを流してもらうような形式的な発信よりも、企業やインフルエンサーの個性を前面に出した型にはまらない発信の方が好まれる傾向にあります。
自社のこと、インフルエンサーのことを深く理解し、それぞれの色を活かした発信をすることが、コラボ成功の秘訣ではないでしょうか。

最近では、インフルエンサーに限らず、靴下屋の商品をご愛用いただいていてInstagramのフォロワー数が1万を超えるような方に、靴下屋のオンラインストアで使えるギフトチケットをプレゼントしています。
お好きな商品をご購入いただき、普段の生活に靴下屋の商品を取り入れていただいている様子を投稿してもらうことで、商品のナチュラルな魅力を伝えられていると思います。

ここでSINISの「ファンユーザーリスト」を使っています。靴下屋のアカウントをタグ付けして投稿してくれている「いつも靴下屋を使ってくれているユーザー」を簡単にリスト化してくれるので、まったく工数をかけずに対象アカウントを抽出できるんです。
既に靴下屋の商品を購入してくれているユーザーなので、弊社商品との相性も約束されていて、施策の効率・効果がとても高いです。

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SINISの「ファンユーザーリスト」。自社アカウントをタグ付けしてくれたユーザーの投稿がPC上で簡単に確認できる。

SINISをどのような人におすすめしたいですか?

SINISを導入して一番良かったことは「本で読んでいた知識が、自分の経験になった」ことだと思っています。

かつて、「インサイトはしっかりと確認しよう」「フォロワー数よりもエンゲージメント率を大切にすべき」「UGCを活用した方がいい」などの言葉を見聞きすると、私も「頭では分かっているけど…」という気持ちになっていました。

しかし、1年間の運用経験を通して「インサイト」「フォロワー数」「エンゲージメント率」「UGC」といった言葉の解像度が、自分の中で高まっていく感覚を味わうことができ、Instagram運用がどんどん楽しくなっていきました。

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こういった言葉の解像度を高めるためには、データとちゃんと向き合い、自分なりの分析をし続けるしかありません。これを継続するためには効率化が必要不可欠です。
なので、SINISのような業務を効率化するツールに頼るべきところはしっかりと頼って、少ない業務時間でできることを地道にこなしていくしかありません。

特に私のような兼務の担当者さんは、他の業務とのバランスを取るためにも、ツールの導入をおすすめします。

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