Facebook Japanと事業連携協定を結んだ神戸市のInstagram活用とは

インスタレポート

Pocket

最近、Instagramを活用した地域活性の取り組みが様々な地域で見られるようになってきました。そんな中、先日Facebook Japanとの「地域経済・地域コミュニティ活性化に関する事業連携協定」を締結した神戸市の狙いはどこにあるのでしょうか。

今回、テテマーチが都市環境デザインフォーラム・関西にてご一緒させていただいた神戸市広報課の方に、日をあらためて神戸市のInstagram活用について取材させていただきました。

目次

1.神戸市のSNS活用状況について

SNSアイコン

ーー松重:
先日の都市環境デザインフォーラムではありがとうございました。神戸市さんの取り組みは前々から話には聞いていたんですが、今回新たに直接お話が聞けて、非常に勉強になりました。
今回は改めて神戸市さんのInstagramへの取り組みについてお話を伺えればと思いますのでよろしくお願いいたします。

まず、お伺したいのは神戸市さんが運用されているSNSアカウントについてです。どのSNSをそれぞれどのような目的で運用されていますか?

ーー神戸市広報課:
私たちはFacebook、Twitter、Instagramの3つのSNSを運用しています。それぞれのSNSターゲットは以下のとおりです。

  • Facebook:30~50代が主な対象
  • Twitter:20代が主な対象
  • Instagram:20~30代の女性が主な対象

特に、情報感度の高いInstagramユーザーには、ビジュアル面を意識するとともに興味を持ってもらえそうな情報を届けるように心掛けています。もちろん、市として発信すべき情報もありますので、魅力的な情報の投稿の合間に、市政情報のような“堅い”内容の投稿を行うこともあります。

ーー松重:
Instagramは世界観を意識しつつ、大事な情報を届けられるよう意識されてるんですね!ちなみに、イベントでもお話されていましたが神戸市さんは非常にたくさんのSNSアカウントを運用されているようですね。今、どのくらいの数があるのでしょうか?

ーー神戸市観光課:
神戸市が公式として認定しているSNSはFacebookが86件、Twitterが23件、Instagramが18件の合わせて127アカウントがあります。
※2018年9月現在

SNSアカウントに関しては神戸市ホームページでも一覧を掲載していますが、私たち広報課以外にも市の様々な課や、消防局、交通局などもSNSを活用した情報発信を行っています。

2.神戸市広報課のInstagramアカウント活用術とは?

神戸市インスタスクショ1

ーー松重:
市で単一ではなく、様々なチームがSNSを活用されているということですが、広報課さんのInstagramアカウント開設の意図はどういったものでしょうか?

ーー神戸市広報課:
私たちは、20代~30代の若い方や女性への情報発信を強化するために「My Sweet Kobe(https://www.instagram.com/my.sweet.kobe/)」というInstagramアカウントを開設しました。アカウント開設の目的は先程もお話したとおり、FacebookやTwitterではカバーできない層にリーチすることが大きな狙いです。

ーー松重:
若い女性にウケそうな素敵なアカウントですね!ちなみに、Instagramアカウントを運用する上で意識してることはどのようなことでしょうか?運用していて気づきはありましたか?

ーー神戸市広報課:
ありがとうございます。意識していることとしては、若い女性をメインターゲットにしているアカウントのため、そのターゲットから好まれる情報を積極的に広報するようにしています。
運用を通しての気付きについては、やはり季節感のある内容、話題になっているテーマに関連した投稿を行うと反応がいいです。
たとえばイニエスタ選手のウェルカムイベントの様子を当日中に投稿した際には、非常に反応が良かったです。また、神戸メリケンパーク(ウォーターフロントの公園)の再整備を行いましたが、BE KOBEモニュメントや船、ポートタワーなど「神戸ならでは」の写真を撮影できるため、神戸メリケンパーク近辺の投稿を行うと好評です。

ーー松重:
イニエスタ選手はずるいですね(笑)私もサッカーファンなので素直に羨ましいです。そしてBE KOBEはInstagramでも人気なスポットですが、再整備されてるんですね!
確かに、BE KOBEはひと目で神戸ってわかるので、神戸に行ったら写真を撮りたい、行ってみたいってなりますね!
ちなみに、どこか他の自治体などInstagramアカウントの運用で参考にされているアカウントや情報はありますか?

ーー神戸市広報課:
アカウント開設の検討段階では、同じ港町である横浜市、葉山町のアカウントを参考にさせていただきました。

ーー松重:
葉山町さんは私たちも以前に取材させていただきましたが、素敵なInstagramアカウントを運用されていますよね!たしかに開設前の事前準備は大切だと思います。

3.アカウント運営だけではない神戸市のInstagram活用とは?

BE KOBE

ーー松重:
先程も話に上がりましたが、神戸のインスタ映えスポットといえば、「BE KOBE」だと思いますが、Instagramは意識してるのですか?

ーー神戸市広報課:
平成29年にメリケンパークをリニューアルオープンし、その際、新たなフォトスポットとして「BE KOBE」のモニュメントを設置しました。しかし当初は、ここまで「インスタ映えスポット」として話題になるとは思ってもいませんでした。
後から言えることですが、行政として「インスタ映えスポットとして整備しました」と言わなかったのが良かったかもしれません。行政から発信すると、どうしても「押し付け」のようになってしまうので…。市民のみなさん、観光客のみなさんの間で、口コミなどで自然と広がっていったことが良かったと思います。

ーー松重:
確かに!そもそも「インスタ映え間違いなし!ここで写真撮ってね!」っていうのがあからさまだと若い子たちって引いちゃいますよね。ここが「インスタ映えです!」と言わなかったのは大正解だと思います(笑)
ちなみに、新しい仕掛けは考えていますか?

ーー神戸市広報課:
はい!ポートアイランドしおさい公園に、新たな「BE KOBE」のモニュメントの設置を予定しています。新しいモニュメントがどのようなものになるか楽しみにしててください!

参考:http://www.city.kobe.lg.jp/information/press/2018/06/20180621171201.html

ーー松重:
市民や、観光客の皆さんが楽しんで投稿してくれる仕掛けって大事ですよね!楽しみにしてます!
その他にも市民を巻き込んだInstagramの取り組みなどはありますか?

ーー神戸市広報課:
そうですね。ハッシュタグ【#mysweetkobe】を付けて投稿していただくよう呼びかけを行っています。その中から優秀な投稿については、My Sweet Kobeにて紹介しています。紹介する際には、ただリポストするだけでなく写真の内容についての情報をキャプションに追加しています。

ーー松重:
すごい!【#mysweetkobe】は5,000件くらい投稿がありますね!
なるほど、確かにリポストだけだとキャプションが一般の方のコメントになってしまっているので、何を伝えたい投稿なのか伝わりづらくなってしまいますよね。
ちなみに、この取り組みを通してどのような効果を見込んでいるのでしょうか?

ーー神戸市広報課:
投稿者さんのMy Sweet Kobeへの愛着を得ることがねらいです。紹介されたことを友人に伝えるなど、拡散の効果も期待しています。また、一般の方の写真を掲載することで、違った側面で神戸を捉えることができると考えています。一般の方の写真を投稿した際、好意的なコメントが寄せられることが多いですね。

ーー松重:
確かに、神戸市広報課さんの公式アカウントで自分の写真が紹介されたら嬉しいですよね。ちなみに、今後取り組んでみたいことはありますか?

ーー神戸市広報課:
Instagramでフォトコンテストを実施したいと考えています。

ーー松重:
お手伝いできることがあれば、お声がけください!(笑)

4.Facebook Japanと結んだ事業連携協定とは

神戸市

ーー松重:
先日、フェイスブックジャパン株式会社と「地域経済・地域コミュニティ活性化に関する事業連携協定」というものを結んでいらっしゃいましたね。こちらはどのような経緯で締結に至ったのでしょうか?

参考:http://www.city.kobe.lg.jp/information/mayor/teireikaiken/h30/300730.html

ーー神戸市広報課:
本協定の目的は、経済分野・コミュニティ分野など幅広い分野でSNSを活用することにより地域経済・地域コミュニティの活性化を図ることにあります。FacebookやInstagramは、情報の発信や情報を入手する便利なツールとして若者をはじめとした幅広い世代に活用されているので、神戸市として今後も注力していきたいと考えています。

また、フェイスブックジャパン株式会社は地域活性化のため全国各地で様々な取り組みを進めています。このような背景から、2017年10月にはInstagram最高製品責任者(CPO)であるKevin Weil氏が、神戸市がかねてよりInstagramを積極的に活用し情報発信を進めていることを踏まえて、久元市長を表敬訪問し今後の連携について話し合いました。
継続して連携に向けた話し合いを続けた結果、「若者に選ばれるまち」「誰もが活躍するまち」を目指す神戸市としてその趣旨に賛同し、このような事業連携協定の締結に至りました。

ーー松重:
なるほど。昨年、安倍総理も「インスタ映えが地方活性化の鍵」という発言をされて、様々な自治体がInstagramを活用する動きが高まっているので、そのモデルケースとなるような事例になりそうですね!ちなみに、今回の事業連携協定ではどのような効果・成果を期待しているのですか?

ーー神戸市広報課:
神戸市ではSNSを活用した情報発信を積極的に取り組んでいる中で、職員のSNS活用スキルを向上させることで、より効果的に市政情報を発信するとともに、SNSを情報収集のツールとしても活用することで、市民ニーズの把握につなげられるのではないかと考えています。

また、中小企業やスタートアップをはじめとする地元企業がSNSを活用することで企業同士あるいは新たなユーザーと結びつくきっかけが生まれ、イノベーション創出やビジネス拡大のチャンスにつながることも期待しています。

神戸市では昨年度より、スマホの適正利用を啓発する施策「スマートスマホ都市KOBE」を進めています。その一環として、FacebookやInstagramなどSNSの安全利活用をテーマとするセミナーなどを実施することで、高校生や大学生あるいは親世代などこれまで以上に幅広い世代を巻き込んだ取り組みにできるのではないかと考えています。

そして、広くSNS利活用を発信することで、NPOなどの市民活動とその情報を求める市民とのマッチング支援にもつながるなど、コミュニティの活性化を促進できるのではないかと期待しています。

ーー松重:
すごいですね!フェイスブックジャパン株式会社から、ものすごく大きな期待をされているのではないかと感じました。
私たちも、SNSは情報受発信ツールの役割だけでなくマーケティングツールとして非常に有効的だと考えています。また、SNSを有効活用するためには企業や、自治体を運営される皆さんがSNSのことをもっとよく理解するべきだと考えています。
最近は、自治体や商工会議所からInstagram活用のための勉強会を開いてほしいというご相談をよく頂いていますが、公式アカウントで発信すること以上に、地域の皆さんが全員で情報を発信できる仕組みを作ることも大切なので、先だって取り組んでいらっしゃる神戸市さんは先進的で素晴らしいと思います。

5.Instagram活用で感じている効果と、今後の期待

ーー松重:
最後に、これまでInstagramを活用してきて感じられた効果と、今後Instagramに期待することをお伺いしてもよろしいでしょうか?

ーー神戸市広報課:
Instagramを活用してわかったこととしては、投稿した写真に対してポジティブなコメントが多く、神戸市に魅力を感じている方が多くいらっしゃることです。
また、コメントやいいね数がどの写真に多いか一目で分かるため、市民の方が何に興味を持たれているのかが分かりやすいですね!

今後は市政情報が届きにくかった20代から30代の女性に対して、子育て情報やおしゃれスポット情報などを発信し、神戸で子どもを育て、神戸に住み続けたい思っていただけるようにしていきたいと思います。

ーー松重:
Instagramで情報を発信すること、そしてその投稿に市民の皆さんがコメントやいいねをつけてくれることで、より地域のことに関して市民の皆さんの理解が深まっているのですね!

Instagramを活用し市民の反応を傾聴しつつ、神戸市の魅力を多くの方へ届ける。先進的なSNS活用を行う神戸市さんの取り組みを今後も追っていきたいと思います。

6.まとめ

今回の取材でお伺いした中で自治体が参考にすべきポイントは、

  • 年代や性別などターゲットに合わせて情報発信媒体を使い分ける
  • Instagramで情報発信するだけでなく、市民に参加してもらう、投稿してもらう仕掛けを考える(ただし、あからさまな仕掛けには乗ってこない)
  • SNSを市民の意見を傾聴する場としても活用し、市民が何に興味関心が高いのかを知る

などが挙げられます。
これらのポイントをもとに、積極的にInstagramを活用してみてはいかがでしょうか。

Pocket

地方活性化にもインスタグラム!
観光事業におけるインスタ活用術を無料で公開!

全国各地の観光地・イベント・名産品の写真が、毎日数多く投稿されているInstagram。昨今ではこうした投稿に触発され、Instagram上で旅行先を決めるユーザーも増えてきています。そんな中、アカウントを作って運用したりユーザー投稿を促進させるフォトキャンペーンを開催したりと、各自治体ごとにユニークな施策が展開されており、Instagramによって観光客を誘致する時代はすでに始まっていると言えるでしょう。

今回は「観光事業におけるInstagram活用術」と題して、

  • ・4人に1人が旅先探しにSNSを活用する時代
  • ・ユーザー投稿を促すハッシュタグ施策
  • ・自治体のフォトキャンペーン事例

など、観光業のSNS担当者必読の資料を無料で公開いたします!


資料ダウンロードはこちら!

関連記事


mautic is open source marketing automation