インスタレポート第10弾!今回は実用性と可愛らしいデザインで人気の靴下屋tabioを運営するタビオ株式会社の担当の中川様にお話を伺ってきました。競争力の高いアパレル業界でのインスタグラム活用の秘訣は、運用体制から導かれる多様なコンテンツにありました。
目次
目次
1.ご紹介
1-1.企業のご紹介
ベーシックなものからトレンドのものまで、季節が変わるごとに様々な靴下を販売している、大人気の靴下屋さん。
女性ものだけでなく、メンズ向けやキッズ向けまで、幅広い商品を展開しています。
1-2.インスタグラムアカウントのご紹介
インスタグラム公式アカウント @tabio.jp
アカウント運用開始:2015年2月
フォロワー数:現在約18300人
今回は、SNSを担当しているweb営業部の中川さんに取材をさせていただきました。
2.アカウントの運用について
2-1.アカウント運用方法
Haruka:
まず、運用の役割分担についてお話を伺いたいです。おひとりで運営されているのですか?
中川さん:
運用は基本1人で行っていますが、コンテンツを集める作業はタビオのオフィシャルインスタグラマーとしての役割を担うスタッフを置いています。本社のある関西のスタッフ4人、東京のスタッフが7人いて、総勢11人のスタッフでインスタグラムに投稿する写真を集めています。
Haruka:
写真にタグ付けがされていますが、タグ付けされている方たちはそのスタッフということなんですね!
中川さん:
そうなんです。ある写真のコーディネートや靴下の使い方が好きだと思うユーザーさんが、実際にその人のアカウントまで飛べるようにしています。
中には、この効果もあって今までに200人ほどフォロワーが増えたスタッフもいるようです。
Haruka:
タグ付けの中にはスタッフ以外のものも見られますね…
中川さん:
店舗ごとにインスタグラムを持っているので、そのスタッフの店舗をタグ付けしていることもあります。また、東京支部では@kutsushitaya_tokyogirlsというアカウントも独自に持っているので、その紹介をすることもあるんです。
Haruka:
スタッフの方のインスタグラムや店舗のインスタグラムをタグ付けしているのは独特ですね。スタッフのファンを増やすことも、tabioのファンを増加させることにつながりそうです。
2-2.フォロワー数の推移
Haruka:
フォロワー数の変化があったのはどれくらいの時期ですか?
中川さん:
突然増えたわけではありません。私が担当し始めてから現在で1年半が過ぎたのですが、当初が6000人から7000人であったので1年で倍ほどに増えたことになりますね。3~4日のペースで100人程度の増加ですね。
2-3.目的・集客効果
Haruka:
インスタグラム運用の目的はなんですか?
中川さん:
靴下屋Tabioを知らない人への認知を高めたいという点が一番の理由です。その上で、インスタグラムを利用している10代から30代までの層が客層と一致しているので、そこがターゲット層となっています。特に20代の反応がいいように感じます。
Haruka:
なるほど。実際に集客への効果は実感されていますか?
中川さん:
一つの特徴として、プロフィールのURLからコンセプト商品一覧のページへ誘導し、インスタグラムで紹介した商品をご覧頂けるようになっているのですが、そこでの直接購買へつながっているというよりかは、店舗誘導の方が大きいようです。
店舗販売員からの、「インスタを見せてこの商品がほしいと求めにくるお客さんが増えたと」という声が多くなっています。
Haruka:
確かに、個人的な話ですが、私もよく、アパレル商品はインスタグラムでチェックして店舗で見てみようと思うことが多いです。
2-4.他のSNS
Haruka:
他にはSNSを運用していらっしゃいますか?
中川さん:
ツイッターはやっています。
ツイッターは私1人で運用していて、インスタグラムより運用している側の個性を出していると思います。靴下や商品に関係ないことも織り交ぜてやっています。画像投稿はツイッターでも多いですが、メモ代わりになればいいという気持ち程度で、インスタグラムの方がインスタ映えする写真を載せるというコンセプトを持って全く別の写真を扱っています。
Haruka:
アプリも運用されていらっしゃるのですか?
中川さん:
はい。アプリも開発しています。アプリの中でコーディネートができるようになっているもので、店舗ブログと連携したり好きなコーディネートをストックしたり、レビューを書いたりするものです。会員でポイントが貯められるのも特徴ですね。
Haruka:
他のSNSとインスタグラムとはコンテンツはじめ機能も全く別物であるということは印象的ですね。
3.投稿手法について
3-1.コンテンツの特長
Haruka:
何か写真を撮る際や、投稿をする際に気を付けていることはありますか?
中川さん:
自然光の方がきれいに見えるので、屋外で撮影することは意識しています。
また、載せる写真については、全身を載せたい時は、どうしても足元の面積が小さくなってしまうので、次の投稿では足元をアップで載せるようにしています。
Haruka:
確かに全身の写真や、足元の写真、そして色々な靴下を並べた写真もありますね!
中川さん:
そうなんです。実際に着用しているものだけでなく、靴下の置き画も織り交ぜています。この置き画に対する反応は他の写真に比べて、フォロワーさんたちの反応がいい傾向にあります。
Haruka:
他にインスタグラムでウケていると思う写真はありますか?
中川さん:
思いがけず「いいね」が伸びることも多いのですが、他にはHOW TO系の写真をこの前投稿したときの「いいね」の数は非常に多かったです。その時は、定番商品でもあるソックスと今流行のスケスケソックスとの重ね履きを載せました。私たちが何気なく行っている靴下のおしゃれの仕方を紹介することは、フォロワーさんたちの需要に合致しているようです。
Haruka:
5週間前ほど前にされているその投稿ですが、「いいね」の数が1000件を超えていますね!ほかの投稿が300~500程度の「いいね」なのに対しすこぶる人気投稿です。
3-2.キャプション
Haruka:
キャプションについては何か意識していることはありますか?
中川さん:
商品名と品番、カラー、プライスの明記を手短に書くようにしています。あとは、先ほども言ったようにプロフィールのURLからコンセプト商品一覧を飛ばしているのでプロフィールから見られることを記しています。
Haruka:
キャプションを長すぎないようにしているのはどうしてなんですか?
中川さん:
タイムラインに並んだ時に他のユーザーさんの投稿に馴染むようなものを作りたいんです。アパレルの商品でキャプションが長すぎると、どうしてもビジネスアカウントの印象が強まってしまいますから…
Haruka:
そうなんですね。また、tabioさんのインスタグラムではよくフォロワーさんのコメントにも返答されていますね。
中川さん:
できる限りご質問やコメントには返答をするようにしています。
3-3.ハッシュタグ
Haruka:
次にハッシュタグについてお伺いしたいです。
中川さん:
最低限の数のハッシュタグにするようにはしています。
例えば、「#足元くら部」「#靴下屋足元くら部」のハッシュタグはよく使います。足元くら部という言葉はハッシュタグワードとして、もうすでに一般ユーザーの中で出回っているもので、それを生かして靴下屋足元くら部というハッシュタグキャンペーンを行いました。そこから引き続きそのハッシュタグを使っています。
Haruka:
キャンペーンの内容についてお聞きしたいです!
中川さん:
関根正悟さんの絵とコラボしたときに行ったキャンペーンです。ハッシュタグ#靴下屋足元くら部をつけてインスタグラムに投稿してくれた人の中から抽選で10名にコラボソックスをプレゼントしました。
4.今後インスタグラムで取り組みたいこと
Haruka:
インスタグラムを運用する上で目標ありますか?
中川さん:
最初にも言いましたが、フォロワーの数にはこだわっておらず、それよりも1人でも多くの人に知ってもらいたいと思っています。さらに、靴下を買ったときにインスタに載せたい!載せよう!と思ってもらえるようになるのが理想です。服を載せるユーザーさんは多くいますが、まだまだ靴下をインスタグラムで載せている人は少ないと思うんです。
Haruka:
そうですね。その上で今後インスタグラムで取り組みたいことはなにかありますか?
中川さん:
日常の投稿のバリエーションをもっと増やしていきたいですね。また、キャンペーンも積極的に行っていきたいです。
Haruka:
最近されていた投稿の中には靴下女子会というイベントについても触れていましたね!
中川さん:
そうです。2月18日の土曜日に表参道で行ったイベントで、公式アカウントで告知の際に「#靴下女子会」とハッシュタグをつけ投稿したところ、参加された多くのお客様が当日の様子をそのハッシュタグを付けて投稿してくださいました。
靴下女子会も東京以外の他の地域でも開催できたらいいなと考えています。
靴下女子会の当日のイベントの様子:http://www.tabio.com/jp/corporate/news/topics/2017/2612
Haruka:
最近インスタグラムでは動画やストーリーも導入されていますが活用はかんがえていらっしゃいますか?
中川さん:
ぜひ活用していきたいです。ツイッターで、タイツの上手な畳み方という動画を配信したおんですが、その反応が良かったのでインスタグラムでもそういった動画配信をしていきたいです。あとは、ストーリーは一定時間で消えるという特徴があるので、クーポン配信を取り入れることもできればいいなと考えています。
Haruka:
ストーリーの24時間で配信が消えてしまうという特徴はクーポン配信にぴったりですし、イベントの様子をライブ配信で上げたりするのにも向いていますね。
ますます、tabioさんのインスタグラムが盛り上がりそうです!
5.まとめ
飽きさせない多様なコンテンツ
靴下という商品柄、同じようなコンテンツが投稿一覧に並びそうに思われますが、靴下屋Tabioさんの人気の理由は、多様な写真をそろえていることにあるように思いました。その1番の特徴として、コンテンツを撮影するスタッフが総勢11人もいることに鍵がありそうです。また、そのスタッフをタグ付けすることで好きなコーディネートを見つけ、そこから靴下屋Tabioさんのファンになっていくという方も多いのだろうと感じました。
また、HOW TO系のコーディネート対策の投稿やイベントの様子など投稿が多岐に渡っており、どれも一般ユーザーさんの投稿に馴染むように意識されているため、フォロワーさんに好まれる写真であることは、アパレル業界でインスタグラムを運営される方々の参考になるのではないでしょうか。