海外では、最近大きな広告予算をかけるマスメディアへの投資ではなく、ソーシャルでの拡散で成功をおさめるブランドが増えてきています。「#pinkdrink」と呼ばれるスターバックスの人気メニューは自然発生で10万件の投稿を集めています(※参考1)。また、テレビ広告を一切出さず代わりにソーシャルメディアで一般参加型のキャンペーンを実施したラクロワは、ダイエットプログラムに協力したり、オリジナルカクテルのレシピを広げる場としてソーシャルメディアを活用しています。(※参考2)
(※参考1: DIGIDAY スタバの裏メニュー「ピンクドリンク」がインスタで大人気:自然発生的に10万投稿)
(※参考2:DIGIDAY ラクロアの成功に学ぶ「マイクロインフルエンサー」活用術:より小さい魚を追い求めること)
この2つのプロモーションが成功している要素はいくつか有りますが、その一つとして商品のビジュアルが挙げられます。共に、商品写真を投稿するユーザーが多く商品自体が、フォトジェニックでありインスタグラムに投稿したいと思わせるアイテムなのです。今回は、インスタグラムで流行るビジュアルグッドなアイテムを紹介したいと思います。
目次
1.ドリンクボトル
#ドリンクボトル
投稿1,701件(2016年6月13日現在)
その名の通りドリンクを入れるためのボトルで、主に100均のアイテムを中心に安価でお洒落だと話題のアイテムです。ただドリンクを入れるだけでなく、パスタやお米などの食材を可愛く保存できるキッチンアイテムとして利用するユーザーもおり、非常に人気です。投稿を見ると現在なかなかの品薄状態で見つけたユーザーは即買、2個買いなんかもあるようです!普通のペットボトルや水筒よりもおしゃれ感が増すアイテムです。
2.コールドブリュー
#コールドブリュー
投稿1,583件(2016年6月13日現在)
コカコーラのコーヒーブランド「ジョージア」が2016年5月23日より発売した「コールドブリュー」。特設ページや公式Instagramアカウントなど様々なプロモーション施策が盛り込まれていますが、特に注目すべきはやはり商品自体のパッケージではないでしょうか?缶コーヒーでありながら従来のような普通のパッケージではなく、おしゃれなカタチとデザインに仕上げられており、普通の缶コーヒーよりもフォトジェニックです。インスタグラムの投稿の中には、「おしゃれなデザインだからなんとなく購入した」という声もあり、ビジュアルが購買やSNS拡散につながっていることがわかりますね。
3.僕ビール君ビール
#僕ビール君ビール
投稿4,970件(2016年6月13日現在)
ローソンや、成城石井など限られた店舗で販売される株式会社ヤッホーブルーイングのクラフトビール、「僕ビール、君ビール」。ヤッホーブルーイングの商品は、パッケージやネーミングにこだわったものが多く、「#ヤッホーブルーイング」「#水曜日のネコ」「#インドの青鬼」など他にも多くの投稿があります。SNS拡散から話題づくりが上手なブランドですね。
4.moogy
#moogy
投稿1,821件(2016年6月13日現在)
キリンが販売する生姜とハーブのぬくもり麦茶「moogy」は、毎日洋服を選ぶ感覚で飲み物も選べたらというコンセプトで、全16種類のおしゃれなパッケージデザインがあります。こちらの商品は、moogyのある暮らしフォトキャンペーンと題されたSNS投稿キャンペーンも企画されており多くの投稿が寄せられていました。特設サイトを見ると飲み終わった後も、ペン立てやルームフレグランスボトルなどおしゃれなデザインでお部屋を彩れるアイデアが紹介されており、様々な仕掛けが施されてます。商品陳列時、飲んでる最中、飲み終わった後まで、フォトジェニックで話題になる商品です。
5.歌舞伎パック
#歌舞伎パック
投稿4,963件(2016年6月13日現在)
一心堂本舗が仕掛ける「歌舞伎フェイスパック」は、先日の伊勢志摩サミット2016の公式おみやげにも選ばれ、国内だけなく多くの海外訪日者にも人気な商品です。歌舞伎役者市川染五郎さん監修のもと、本格的な歌舞伎メイクが施されたフェイスパックは、女性だけでなく男性も楽しんで利用されている様子がインスタグラムでも投稿されています。また、「#kabukifacepack」では多くの海外ユーザーの投稿も確認できます。2020年の東京オリンピックに向けインバウンドが盛り上がる中、SNSを上手に活用しているメーカーですね。
6.まとめ
今回は、SNSで投稿されるデザインがフォトジェニックな商品に注目して紹介してきました。今まで、商品を販売するために重要視されてきた値段と、品質。その2つの要素に加えて、最近流行っている商品はビジュアルがお洒落でフォトジェニックであり、SNSの投稿が多いアイテムではないでしょうか?GoogleやYahoo!などの検索エンジンに加え、TwitterやInstagramのSNSで検索する頻度が上がっている現在では、ユーザーにいかにSNS投稿をしたいと思わせることも重要であり、商品がヒットするためにはフォトジェニックなデザインであるということもポイントになりそうですね。