最近、インスタグラムを活用したインバウンド事業が非常に注目されてます。
インバウンド事業とは具体的にどういうものなのか?
そしてなぜこんなに注目されているのか?
訪日外国人の動向を軸に、その背景にせまります。
目次
目次
1.インバウンド事業とは
まず初めに、インバウンドとは何か、どうして注目されているのかその背景をみてみましょう。
1-1.インバウンドって何?
最近よく聞く、インバウンド事業とはいったいなんでしょうか?
英語でinboundとは「内向きに入ってくる」という意味で、「訪日外国人旅行」を示す言葉として浸透しています。
反対語はアウトバウンドで「自国から海外への旅行」という意味です。
外国人観光客が増えているため、観光業で「インバウンド事業」と呼んでいるのが目立ちますが、たとえばマーケティング業界では、企業から消費者に対してアプローチすることを「インバウンドマーケティング」と呼んでいます。
今回は、観光業界におけるインバウンドについて取り上げます。
1-2.どうしてこんなに注目されているの?
2020年の東京五輪招致をきっかけに、訪日外国人旅行者の数は年々右肩あがりです。
観光庁による訪日外国人の消費動向調査をみると、訪日外国人旅行者による経済効果というのは莫大なものであることが良くわかります。
【観光庁】訪日外国人消費動向調査 http://www.mlit.go.jp/common/001194019.pdf
以上の背景から、訪日外国人旅行者をターゲットにしたインバウンド事業というのが大きく注目されています。
1-3.インスタグラムとの相性はいいの?
インバウンド事業を行う上で、インスタグラムが注目されています。
なぜでしょうか。
観光庁の調査によると、日本に滞在中の情報源は何かという質問に対し、「インターネット(スマートフォン)」と答えた人は全体の60%にも及びました。
【観光庁】訪日外国人の消費動向 http://www.mlit.go.jp/common/001116043.pdf
旅行前の情報源は何かという質問には、「個人のブログ」と答えた人が全体の28%にもおよびました。
また、「SNS」と答えた人も全体の11%をしめています。
【観光庁】訪日外国人の消費動向 http://www.mlit.go.jp/common/001116043.pdf
このことからわかることは、旅行する際の情報源として、ブログやSNSなど個人が発信した情報を活用している外国人が非常に多いということです。
ネットの情報は信憑性にかけるものあるといわれる一方で、公式的なHPやガイドブックよりも個人のブログやSNSを参考に旅行を計画するという動きがあるのも事実なのです。
このような背景から、観光業界におけるインバウンド事業では、インスタグラムが大注目されています。
2.インバウンド向けインスタキャンペーン事例
では次に、インバウンド向けのインスタグラムを使ったキャンペーン事例について見ていきましょう。
2-1.FUKUOKA
まず初めにとりあげるのは、「FUKUOKA PHOTO CONTEST」です。
参考:http://www.initiative-world.co/photocontest
こちらは、福岡を訪れた外国人に「#fukuokayokaby」とともに写真を投稿してもらい、その写真をもとに外国人向けのガイドブックをつくろうというキャンペーンです。
毎月のようにキャンペーンを開催しており、2017年10月で5回目を迎えます。
このキャンペーンのいいところは、日本に来て外国人が興味をもったものの写真、印象に残ったものの写真を効率的に収集でき、説得力もあるからです。
月によってガイドブックを更新しているので、その季節にあったフォトスポットが1冊に集約されています。
また、この方のように、日本在住で、日本文化に興味をもっている外国人も写真を投稿して、日本の良さを世界に発信していますね。
2-2.VISIT WAKAYAMA
次に取り上げるのは、こちらのキャンペーンです。
参考:https://www.jnto.go.jp/jpn/news/member_news/20170303_2.pdf
2017年の3月に開催されたキャンペーンで、和歌山の美しい風景を写真にとって投稿し、優秀な作品を投稿した人に対し、漆塗りガラス漆器等をプレゼントするというものです。
キャンペーンが終わったいまでも多くの美しい写真が投稿され続けています。
例えばこの写真。水面に空や人物が映っていて、とても美しいですよね。
キャンペーンを1度開催すると、終わった後にも反響があるようです。
2-3.MIYAZAKI
最後に紹介するのは、こちらのキャンペーンです。
参考:http://japanspotting.net/topics/release.html
日本の魅力を世界に伝える観光Webガイド『JapanSpotting』を公開したことを記念して、宮崎県のフォトコンテストを開始したのです。
ユーザーの投稿を利用して、観光誘致のために、世界に宮崎の魅力を発信していきます。
さきほど紹介した福岡のキャンペーンにも少し似ていますね。
現在、ユーザー投稿を利用した観光誘致の動きが高まっていると言えるでしょう。
3.注目されやすいコンテンツ設計
では、インバウンド事業をやるにあたってどのようなコンテンツ設計をすればいいのでしょうか。
3-1.日本語がかかれたもの
日本語というのは外国人にとって難しくもおもしろいもの。
原宿などではよくおもしろい日本語がかかれたTシャツを着ている外国人をよく見かけます。
外国人がお土産を買う際に立ち寄るというドンキホーテでもそのようなTシャツが良く売れるそう。
参考:https://ddnavi.com/news/219184/a/
私たちが、意味も気にせず英語のプリントされた服を着るのと同じ感覚なんでしょうか。
3-2.川辺の写真
さきほど紹介した「#fukuokayokaby」のタグがつけられた福岡の写真です。
日本には川が至る所にありますから、旅行に来た外国人が写真をとってインスタグラムにあげるということが多いのだと思います。
山も多く、島国なので、「水辺」というのは日本らしい風景であるといえますね。
3-3.和風な夜景
夜景というのはどの国にも存在すると思いますが、提灯や灯篭、花火など日本ならではの「夜景」が、外国人には新鮮なのかもしれません。
4. まとめ
このように、現在では外国人観光客をターゲットにした事業がかなり増えてきています。
外国人は、日本のどういうものに興味をもっているのか、日本では当たり前だけど、海外に行くと当たり前ではないものはなんなのかを考えてみると事業の幅が広がるかもしれませんね。