スキンケアブランド「recipist(レシピスト)」の事例から学ぶ、Instagram活用のこだわり(InstagramDayTokyo2019レポート)

インスタビジネス活用, インスタレポート

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インスタアンテナの運営会社であるテテマーチ株式会社は、資生堂ジャパン株式会社様が2017年に発売したスキンケアブランド「recipist(レシピスト)」のInstagram公式アカウント(@recipist_official)運用のご支援をさせていただいております。(※後述しているキャンペーンアカウント(@taoryu_recipist)の運用における関与はございません。)

資生堂ジャパン様が若年層(20代前半)との接点を拡大すべく発売したこのブランドは、プロモーションにおいて、Instagramの活用に非常に注力しています。
この記事ではそんなレシピストのInstagram活用における「目的」や「アカウントの設計」などをご紹介します。

※先日Facebook社が主催するイベント『InstagramDayTokyo2019』内のセッションの内容となりますので、一部、以下登壇者の対談形式にてご紹介します。

登壇者スライド
レシピストスライド

<登壇者>
Facebook Japan クライアントソリューション マネージャー リード 竹林明日美さま
資生堂ジャパン株式会社 事業戦略本部 レシピスト アシスタントブランドマネージャー 服部裕子さま
テテマーチ株式会社 ゼネラルマネージャー 三島悠太

目次

1.Instagram活用の目的と設計

ーーFacebookJapan竹林さま:
「早速ですが、レシピストは”公式アカウント”と”たおりゅうアカウント”を運営していると思いますが、それぞれの使い分けをご説明いただけますか?」

ーー資生堂ジャパン服部さま:
「私たちのレシピストブランドは2つアカウントを持っています。
まずレシピストの公式アカウントについては、テテマーチさんにご協力いただいてブランドサイトの写真版のようなかたちで運用しています。こちらはブランドの世界観や商品の情報をお客様に写真でわかりやすく伝えるために立ち上げており、お客様からのエンゲージメントや、リアルな声をいただくことを目標としています。
もうひとつキャンペーンアカウントとしてブランドではたおりゅうアカウントも立ち上げています。こちらについては認知を目的として運用しています。
認知を上げるために、ターゲットである20代前半の女性たちに共感いただき興味喚起いただけるように、土屋太鳳さんや横浜流星さんといった旬なタレントさんを起用しながらも、お友達のカップルアカウントを見ているような気持ちでフォローしてもらえるように2人に演じていただいています。」

アカウント比較1

ーーテテマーチ三島:
「その中でも弊社が支援させていただいているのは、公式アカウントです。
2018年7月にアカウントを立ち上げる際に服部さんからは『より身近なブランドサイトであると感じてもらえるような、ターゲットユーザーに少しでも共感してもらえるようなInstagramアカウントにしたいんです』というオーダーをいただいていました。ただ、ブランドサイトのコンテンツをそのまま転用するだけでは伝わりにくい部分があるかなと思いましたし、パッケージが可愛い商品ではあるのですが、スキンケアなので新商品をたくさん出すわけではないし見た目が代り映えするということはあまりないので、ずっと商品の訴求だけをしていたら、飽きられてしまうのではないか?という懸念もありました。それで考えて出した結果が、こちらのアカウントです。」

アカウント比較2

ーーテテマーチ三島:
「1ヶ月ごとにテーマを設けていて、そのテーマごとにとある女の子の1日を描いており、1ヶ月を通して、朝から始まり、お昼になり、夜になる、、という投稿がされるように設計しています。
ちょうど画面の右下から12投稿が1ヶ月分の投稿になっていて、ターゲットの女の子が共感しそうなことを描写しています。
「商品ありのシーン」と「商品なしのシーン」を半々くらいにしていて、自然に差し込むかたちで商品の訴求をできていたり、ターゲットの女の子に「なんか、いいなあ」と思ってもらえるようなアカウント設計を緻密に作っています」

2.Instagramに注目した理由

ーー資生堂ジャパン服部さま:
「2017年に発売したばかりのブランドで、まずは認知をあげていく必要があるため、ターゲット層の20代前半の子たちにヒアリングをしていたところ、テレビと接触しないということがわかりました。一方で何度も出てきた言葉は『インスタグラム』。
どんな子であっても『インスタグラムはいつも見ています』ということはみんな言っていました。とはいえさまざまなメディアがある中でやはりテレビが一番強いのではないか?ということも社内で議論しましたが、そこは実態に即して決めていこうというところで、Instagramをプロモーションの中心に置くことを決めました。
Instagramを中心にすると決めたからには一貫性を持とうということで、他のアクティビティすべてをInstagramに繋げるようにしています。
実際たおりゅうのプロモーション発表会のときも、Instagramのライブ機能を活用して様子を中継して届けました。発表会ってなかなか一般の方が見る機会って少ないと思いますが、今回ライブ配信することで、実際のターゲットの子たちがどうやって反応するかというのがメッセージやいいねなどのアクションで見られたので、とても良かったなと思っています。」

ーーFacebookJapan竹林さま:
「結構話題になっていましたよね。私たちも見ていました。」

ーー資生堂ジャパン服部さま:
「業界的にも、画期的なことだったという評判を聞いています。
また、公式アカウントとは別で立ち上げた”たおりゅうアカウント”のほうについて、こちらでもターゲットの子たちの反応を見たり、接点を持っていくための活用ができています。例えばストーリーズを活用して、インタラクティブに接点を持つようにしています。」

ーーFacebookJapan竹林さま:
「ストーリーズにおけるユーザーからの質問に対して、しっかりと回答していますもんね。これはユーザーモチベーションをあげるためのオススメのやり方です。」

ーー資生堂ジャパン服部さま:
「私たちが投稿するときに気を付けているのが、ブランドのロゴとアイコンを常に提示するようにして、お客様の中で毎日自然と触れていくことで記憶に残るようにという設計をしています。」

ーーテテマーチ三島:
「このたおりゅうアカウントを認知目的でやっていただいたおかげで、公式アカウントへの流入もすごく多くなっていて、エンゲージメントが高まったり、ブランドを好きになってくれるユーザーさんが多くなってくれている様子が見られました。」

ーー資生堂ジャパン服部さま:
「公式アカウントのほうも受け皿として非常に活用できていて、公式アカウントでもロゴやアイコンを刷り込んでいくようにしています。」

レシピストst

3.プロモーション全体におけるInstagramの立ち位置

ーーFacebookJapan竹林さま:
「ちなみにレシピストさんでは、デジタルメディア以外でも屋外広告などをリアルなタッチポイントとして使われていると思いますが、クロスメディア戦略におけるInstagramの役割をお聞かせください。」

ーー資生堂ジャパン服部さま:
「ブランドの認知を上げていくというところだとテレビCMが思い浮かぶと思います。過去の社内の成果から考えると「テレビCMでどのくらい認知が広がるか?」という試算はしやすいのですが、テレビは見ないというターゲット層の意見が多かったため、テレビをやめて、試算はできないけれどもインスタグラムで認知拡大をしていこうとなりました。
とはいえ、彼女たちはリアルに、生で見られるものも大事という話をしていたので、もうひとつの接点である屋外広告や交通広告を、学校に行くときや会社に行くときに見る場所に出してリアルに展開していっています。
その中でもやはり全てをInstagramにつないでいこうと設計をしていますので、屋外広告もInstagramをイメージして作っていました。実際にスマホで撮影した縦組みの写真を使って、組み合わせています。
広告に記載しているコピーもすべてハッシュタグで掲載をして、すべてInstagramにつないでいくというところを意識しています。
エリアによっても掲載する写真を変えていて、それぞれのエリアの人達が『うちのエリアはこんな写真だった』「うちのエリアはこれだった』というように、インスタグラムで自然と拡散してもらえるようにしています。」

ーーFacebookJapan竹林さま:
「ちなみに効果はどうでしたか?」

ーー資生堂ジャパン服部さま:
「テレビを使っていなかったのですが、テレビ並みの認知をとることができました。あとはInstagramはエンゲージメントも取りやすいというところがあるので、結果的に、ROI的にも良かったなと思っています。」

—–

ーーFacebookJapan竹林さま:
「テレビだけでなくInstagramを併用することで、テレビではリーチできないところにもリーチできるというのは数字としても現れています。実際にテレビと同時にFacebookやInstagramを使っていた過去の数10キャンペーンをメタ分析した結果がこちらです。」

メタ分析

ーーFacebookJapan竹林さま:
「テレビ予算1億円を使って、20代30代の方々にリーチすると大体40.7%のリーチが獲得できます。そこに、FacebookやInstagramで、テレビ予算の10分の1である1千万円で配信していただくと、テレビとFacebook、Instagramの重複のリーチが15.9%、Facebook、Instagramでの、単独の純増リーチが14.1%と、テレビの10分の1の予算でこんなに大きなリーチを実現できるということがわかっています。」

4.Instagram活用において気をつけていること

ーーテテマーチ三島:
「最初の公式アカウントの設計段階から、ユーザーとのコミュニケーションを大事にしていて、「#レシピスト」のハッシュタグをつけて投稿している方には必ずいいねをしますし、投稿へのコメントがついたら、いいねやコメントを返しています。

ーー資生堂ジャパン服部さま:
「あとは最近の女の子たちってかなり投稿を保存しているというのも大事になってきていますね。」

ーーテテマーチ三島:
「保存をするというモチベーションをどうやって引き上げるかというところも力を入れています。あとは、エンゲージメントの高い投稿素材を、広告素材として活用するようにしています。」

ーー資生堂ジャパン服部さま:
「エンゲージメントが高いということは、広告として使ってもエンゲージメントが高くなるだろうというところで、そういった活用をしています。
また、さきほど保存の話がありましたが、広告でさえも保存をして、お店などでちらっと見かけたときに、『この間見たやつだ』となり保存した画像を見返して、『あのとき欲しいと思ったやつだ』という感情につながったりもするようです。」

ーーFacebookJapan竹林さま:
「ちなみに、ストーリーズ広告も使っていますか?」

ーー資生堂ジャパン服部さま:
「はい、使っています。すごく効果がいいです、お世辞でもなく(笑)
いろんな媒体で広告は出していますが、その中でもストーリーズ広告はトップクラスで成果が良かったです。」

ーーFacebookJapan竹林さま:
「私たちもストーリーズ広告は非常にオススメしている広告面です。ストーリーズ広告を活用いただきますと、リーチ単価も非常に安く、幅広い方々にリーチができるようになってきています。これからも継続的に活用していただければと思っています。
最後に、Instagram活用におけるアドバイスを一言でお願いします。」

登壇者画像

ーー資生堂ジャパン服部さま:
「Instagramはユーザーにとって、『自分の好きなものしか出てこない』というところがあります。使っている人たちもそれを理解しているので、逆に私たちがブランドやメーカーの目線でメッセージを入れてしまうと、瞬間的に『広告だ』と思われて、嫌がられてしまう可能性があるかと思います。私たちがいま気を付けているのは、ターゲットの行動や、考えていることにとことん寄り添い、共感を得るというところです。
広告よりもまずは『共感を得る』、その後で、ブランドの想いを伝えたり広告を入れていくというのが大事だというのが私の実感です。」

ーーテテマーチ三島:
「やはり、どうしてもフォロワー獲得が目的だったりリーチすることが目的になったりして、ユーザー目線に立つというのを忘れがちになってしまうケースがあるかと思います。そこを課題解決していくのが僕らの役割になりますが、ブランドさんや企業さんのフェーズや目的に合わせた設計をしっかりしていく必要があります。リアルなユーザーさんの声を拾い上げて、どういう風にコンテンツを展開していくかというところが非常に大事だなと思っています。」


いかがでしたか?
いまや若者にとってマスメディアにもなりつつあるInstagram。
ターゲットが求めている情報やコンテンツを発信することで、ユーザーが「共感」をもてるようなアカウントになっているか?ぜひ運用していく上で意識してみてください。

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