インスタグラムのコミュニティ化はマーケターにとって見過ごせない

インスタビジネス活用

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あえて常識的なことを書きますが、インスタグラマー(=インフルエンサー)は影響力を持っています。

ではその影響力はどのように把握することができるのでしょうか?
ここで多くの方は「フォロワー数」だと答えるでしょう。確かにそれも間違いではありません。

ですが、本当にフォロワー数=影響力なのでしょうか?

この記事では、インスタグラムにおけるフォロワー数とはなにを表しているのか、そもそもフォロワーとはなんなのかをあらためて定義しつつ、コミュニティとしてのインスタグラムの機能についてまとめる事でマーケティングのヒントを探っていきます。

目次

1.そもそもフォロワーとは

フォロワーとは
筆者が知り合いから聞いた話ですが、フォロワーを数万人抱えているインスタグラムユーザーが、ある特徴的なスマートフォン用の充電ケーブルをインスタグラム上で紹介したところ、その商品が軒並み店頭から姿を消してしまうほど売れてしまったことがありました。

この事例はあくまで一般のインスタグラムユーザーが自分のお気に入りのアイテムを紹介したに過ぎませんが、フォロワーを数万人以上の単位で抱えているインスタグラムユーザーにはそれほどの影響力があることはご存知の方も多いかと思います。
実際、インフルエンサーが商品を紹介することで、それが売上に結びついているケースは後を絶ちません。

そこで各企業が考えることとして、インスタグラムを活用したプロモーションを実施する際にインフルエンサーを起用しよう、となることが少なくないですが、ここで気をつけておかなければならないことがあります。

それは、結局ファンという集合体はそのエンゲージメントによってピラミッド構造になるということです。簡単に言い換えると、ピラミッドの頂点から順に以下のようになるということです。

エンゲージメント

よって、熱狂的なファンが増えれば増えるほど、それに比例してピラミッド構造的にさまざまなファンも増えることになります。

1-1.インフルエンサー選定で見落としがちな点

しかし、インスタグラムを活用して商品やサービスのプロモーションをしたいと考えているマーケティング担当者の中にはここを見落としてしまい、「フォロワーが多いインフルエンサーに商品やサービスを紹介させよう」と安易な考えを持たれてしまう場合も少なくないのではないでしょうか。

これではマスに訴えかけるテレビCMやOOHとあまり変わりません。それらを否定するわけではないですが、せっかくSNSを活用するのであれば、もっと人と人の有機的な繋がりを意識した方が良いのではないかということです。

1-2.フォロワーの質を見極めよう

となると、インフルエンサーを起用したプロモーションを展開する上で最低限考えなければならないことは、そのインフルエンサーのフォロワーの質を見極めることです。本当に影響力のあるフォロワーは、ファンを大切にしたインスタグラム運用をしていることが多いためです。

ファンを大切にしているかどうかを確かめるには、そのインフルエンサーの投稿内容を見てみましょう。
場合によっては、自分が本当に愛したプロダクトではないモノやコトについても「これも仕事だから」と割り切って投稿をしているケースも少なくありません。参考までに、投稿内容がPRばかりのインフルエンサーはその傾向があります。

2.ファンがつく理由

ファンがつく理由
基本的にフォロワー(=そのユーザーのファン)がつく理由は2つです。
1つは、そのユーザー自身に興味関心があること。もう1つは、そのユーザーが投稿する内容に興味関心があることです。

2-1.ユーザー自身に興味関心がある

ユーザー自身に興味関心があるケースで分かりやすいのは、もともとテレビや雑誌などで活躍していた人物がインスタグラムアカウントを持つ場合です。インスタグラムを始める以前からある程度のファンがついていたので、自ずとインスタグラムのフォロワーも増えることになります。

2-2.ユーザーが投稿する内容に興味関心がある

次にユーザーが投稿する内容に興味関心がある場合のフォロワーですが、これは言い換えると、そのアカウントの「世界観」に共感した結果フォローしているということです。
こちらも分かりやすい例でいうと、たとえば以前にインスタアンテナでも取材をさせていただいた雑誌「GENIC」様のインスタグラムアカウントは、そのプロフィールにもあるように「今すぐ旅に出かけたくなる、今すぐ参考にしたくなる… そんな素敵な写真、撮り方、コツをお届けします」というコンセプト・世界観で統一されています。
これはテキストではなくビジュアルがメインのSNSであるインスタグラムのユーザーからするとニーズが高いテーマです。
参考「インスタグラム運用のポイントを人気雑誌「GENIC」の担当者に聞いてみた!」

もちろん元々の雑誌の読者がインスタグラムアカウントをフォローをしているということも考えられますが、とはいえ投稿内容に興味を持たれなければフォローするモチベーションには繋がりにくいでしょう。
つまり、「インスタグラムユーザーにとって有益な情報を届けたい」という想いが込められたアカウント運用をしていった結果、それがフォロワー10万人以上という数にも表れているのではないでしょうか。

3.インフルエンサーのインスタ疲れ

インスタ疲れ
実は、安易に「フォロワーが多ければ良い」と考えてしまうのはマーケティング担当者だけではなく、一般のインフルエンサー側にも言えることなのです。なぜかというと、現在インフルエンサーにPRを依頼する時の報酬はフォロワー数をもとに算出されることがほとんどであるためです。

そこで、インフルエンサーの中にはただやみくもにフォロワーを増やそうと考え、その結果フォロワー数増加に悩みを抱えているユーザーも少なからず存在します。

3-1.インスタグラムアカウントの価値=フォロワー数?

一般のインフルエンサーは「インスタグラムアカウントの価値を上げるにはフォロワー数を増やすしか無い」と考えがちで、たしかにそれも間違ってはいないのですが、はたしてそれは最適と言えるのでしょうか。

なぜそう考えるかというと、インスタグラムの利用目的が「フォロワーを増やすこと」になってしまうためです。こうなると、いかにユーザーに注目される投稿を行うかを常に考える必要があり、できるだけ多くのユーザーに受け入れられるものを投稿しよう、トレンドに追いつこう、写真をきれいに加工しよう、となりがちです。
これでは、本来は自由に楽しむことができるはずのSNSであるインスタグラムに、逆に生活を縛られるようになってくるインフルエンサーが現れます。
さらに言えることとしては、そのようなアカウント運用を行っていくことで徐々にアカウントの世界観が希薄化していく可能性があるということです。
その結果としてフォロワー数が伸びにくくなり、悩みを抱えてしまうという悪循環に陥ってしまう原因の1つに繋がります。

これがいわゆる「インスタ疲れ」であり、「最近は通常の投稿よりも気軽に投稿できるストーリーズの利用が増えている」と言われる背景になります。

3-2.インスタ疲れのサイクル

この背景についてあらためてまとめると、以下のような流れが考えられます。

インスタ疲れのフロー

これでは、そのアカウントには質の良いファンが集まりにくくなるだけでなく、インフルエンサーには精神的な負担がかかり、さらにそのインフルエンサーにPRを依頼する企業や自治体には費用対効果の低い成果が生まれることにも繋がりかねません。

4.フォロワー至上主義に対する所感

コミュニティ化
結論からお伝えすると、企業側もインフルエンサー側も、そろそろフォロワー至上主義を止めたほうが良いのではないでしょうか。そうではなく、コミュニティ形成のイメージを持つべきではないかと考えます。

4-1.コミュニティマーケティングとは

最近徐々に注目を集めてきているマーケティング手法に、”コミュニティマーケティング”が挙げられます。
これは、ある特定の分野に絞ったファン形成を行うことで、ピラミッド構造の底辺が狭いファンの集合体を築く手法のことです。
言い換えると「数ではなく質を追求したファンの集合体」を作り上げることで、熱量の高いファンに対して効果的にマーケティング活動を実施するということです。

ちなみに、インスタグラムと密接な関わりを持つFacebookについて、インスタグラムのCEOケヴィン・シストロムにインタビューをした記事ではこのように紹介されています。

いまFacebookが望むのは「コミュニティを形成する力を人々に与え、世界をまとめて緊密なものにする」ことだそうだ。
(引用:インスタグラム、「良心」の決断──“ゴミ溜め”インターネットは再び「共感」の場となれるかhttps://wired.jp/special/2018/instagram-kevin-systrom/

つまり、インスタグラムにおいても同じ興味や関心、価値観でユーザー間の関係性がより構築されやすい(=コミュニティが形成されやすい)アルゴリズムに最適化されていくことが考えられるのではないでしょうか。

4-2.コミュニティマーケティングをインスタグラムに応用する

これまで述べてきたことから、インスタグラムをマーケティングに活用する際には、「コミュニティ形成」というテーマは重要なポイントになってくるでしょう。
つまり、そのアカウントへのエンゲージメントの高い(=質の高い)フォロワーをいかに抱えられるかが、今後はそのアカウントの価値を決めるようになってくるのではないでしょうか。

そしてこの考えが当たり前になれば、フォロワー至上主義に走っていたインフルエンサーの精神的な負担は減り、さらに企業側としても費用対効果の良いマーケティング活動が行えるようになるのではないでしょうか。

ここである調査結果を紹介します。
この調査によると、「売上にはフォロワー数の多さよりもいいね数の多さが重要なことが分かります。」とのことでした。
(引用:【検証】インスタグラムの「いいね」と売上に相関はあるか? http://kakeru.me/instagram/ono-instagram-like/)

フォロワー数は、たしかに多い方が魅力的に見えるかもしれません。しかし、その数には質が伴っているかどうかを今一度考えてみましょう。
これに社会全体が気づいた時、フォロワーの数がインフルエンサーとしてのステータスになる時代は過ぎてしまっているかもしれません。

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